スラヴォイ・ジジェク『ポストモダンの共産主義-はじめは悲劇として、二度めは笑劇として』ちくま新書
アイン・ランドは、「強欲は善」というラディカルな資本主義イデオロギーにもっとも近い存在である。
愛と同じく、イデオロギーは盲目だ。
アガンベンの「ホモ・サケル」という概念―社会秩序から排除された存在、この者を殺しても罪に問われない
ポピュリズムは、邪悪な外的要因への恐れをかき立てることで民衆を動かす、恐怖政治の一バージョンにすぎないのだ。
サルコジがフランス大統領に選ばれたのは、・・・・・アングロサクソンの自由主義モデルに再度加わるという公約によってだった。
ファシズムの台頭はすなわち左派の敗北だが、同時に革命の可能性がありながら左派が結集できなかったことの証左でもある。
トロツキーの議会制民主主義に対する非難は大筋で正しかった。すなわち、この制度は教育のない大衆に力を与えすぎることなく、むしろ大衆を受け身化して、国家権力機構の支配にゆだねるものだ。
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