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2016年5月14日 (土)

渡辺正雄『日本人と近代科学―西洋への対応と課題―』岩波新書

「世界のはて」に突入してしまうと言って、引き返すことを強くコロンブスに迫ったという。

山川は日本における最初のX線実験者である。

お茶を飲むという一事にも、自然を賞でることを忘れない日本人と、効率とスピードを旨とするアメリカ人との相違・・・

日本の場合、19世紀半ばに開国して西洋の学術や文物を摂取することに急なあまり、これまでに得られた知識、できあがった学問の体系を西洋諸国から学び取ることに主力を傾けることになり、知的・精神的営みとしてのその機能や性格を顧みることはほとんどしてこなかった。また、すでに専門家した個々の分野を大急ぎで個々的に取り入れたため、諸分野の間の相互の関連とか、西洋の思想・文化全般の中での位置づけといったことを、考えてみるいとまもなかった。

教育を受ける側からすれば、個々の分野についてはそれぞれ相当に専門的なことを課せれるが、その全体的な境位とか全体を貫く関連性とかについては、それを明らかにしようとする特別の努力を自分でするのでないかぎり、皆目わからぬままに学生時代を過ごしてしまうということになる。「木を見て森を見ず」に終わってしまうのである。

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