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2016年9月 6日 (火)

山内昌之『歴史学の名著30』ちくま新書

必要とあれば、いかなる犠牲を払ってもすべての事物の根本まで進もうという態度は、トルストイの生涯を特色づけるものであり、・・・

人間は行動を決心する場合に歴史で起こった過去の例に学ぶものなのだ。

文章の巧みさや史眼の確かさにおいてタキトゥスは余人の追随を許さない。

ヘロドトスを「歴史の父」と呼んだのはローマの弁論家キケロだったらしい。

女性の略奪とそれへの報復がペルシア戦争の遠因になった・・・・・

『史記』は天下統一に向かって混乱しながらも人物が躍動していた「世界史」を描いたのに反して、『漢書』は官僚化した統一国家の政治と社会の秩序を正確に記述する「一国史」(断代史)なのであった。

京都の文化と東山時代の説明ができれば「日本の文化の大半を説明し了る」といってもよいというのだ。

ネロでさえ音楽や詩などの素養に長けていた

親子の情愛は抽象的道徳からでなく、現実の試練から生まれることを学ぶのは、とくに荒廃の現代に生きる日本人にとっても大切であろう。

ブルクハルトがランケはじめ他の歴史家と異なるのは、自らの学問を「特殊な学識の伝達」でなく、「一般人」の教養を涵養する点においたことである。

ブローデルが属したアナール派という社会史研究者の集団は、一見したところ文学や感動にはいちばん遠く、穀物価格や小麦生産量といった数字史料の統計的処理を得意にしていた。

革命の大きな特徴は、「大衆が歴史上の事件に直接関与する」ということだ。

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