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2016年10月 2日 (日)

内田正剛『「不正会計」対応はこうする・こうなる』中央経済社

■利益剰余金と借入金を使った分析

本来は損失が発生すると、同規模の純資産が減少する一方、借入金を新規調達するため、純資産と借入金の合計に大きな変動は発生しないはずです。損失発生を不正会計によって隠蔽すると、純資産が増える、あるいは変わらないのにもかかわらず、資金繰り補填のために借入金の新規調達が行われるため、この指標が増加傾向を示します。

上記のような性質を利用して、以下の算式により算出された指標を用いて趨勢分析を行います。

利剰借入合計回転期間(か月)=利益剰余金+借入金/売上高÷12

回転期間分析の形をとるのは、売上計上よりも支払いが先行する企業が異常値として把握されてしまうことを防ぐためです。

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