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2016年12月12日 (月)

大塚愛子『フェミニズム入門』ちくま新書

この世の苦しみからの解脱を説くブッダの慈悲の下で、現実の女性の悲惨な生は無化された。

十八世紀欧米で形成された近代自由主義思想の申し子として生まれたフェミニズムの歴史は、・・・

フェミニズムは男性を開放し、生きる快楽を与える思想である、・・・・・

クリトリス・オーガズムから膣オーガズムへの快楽の移行を女性の性的成熟と論じたフロイトの性理論が、・・・

ラディカル・フェミニストは、レイプを、男性のコントロールのきかない性欲の突発的発動などではなく、男性の女性憎悪に基づく暴力的支配欲に由来すると捉える。

19世紀ダーウィン主義が鼓吹した生物学的性差別必然主義・・・・・

心理学は、生物学とともに女性抑圧の正当化のために利用され続けてきた。なかでも最も問題が多いとされたのが、フロイト理論である。

現象学は、価値判断を停止し、生活世界のあるがままの状態を記述することをめざしている。

啓蒙的婦人論を数多く著した福沢諭吉の狙いは、近代国家形成に不可欠である国民主体の確立のために女性をいかに利用するかであった。

メアリ・デイリは、神=父と掲げる父権一神教を西洋家父長制の原点とみなしている。

男性は性を買うと称して、実際は恣意的な性暴力を行使する権利を得ようとしているのである。

和辻哲郎以来の日本の倫理学は、人権意識を欠落した美学的色彩の強いものである。

高群の主張する戦闘的母性主義フェミニズムの中心論理は、種の論理である。

 

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