林周二『知恵を磨く方法 時代をリードし続けた研究者の思考の技術』ダイヤモンド社
僕はコラムの文章がちゃんと書けたら文筆家として一人前と思っている。
『イソップ寓話集』を読むと、著者が奴隷の身分でなければ到底考想しえないような知恵に関わる説話がいくつか含まれており、そのことからもアイソポスが知識階級の人ではなく、奴隷の身分だったことは、ほぼ間違いないと思われる。
紀元前十四世紀にヘブライのモーセという人は、砂漠で道に迷って四〇年間も仲間を引き連れて荒野をさ迷ったというから、・・・
生産性という概念は、ものごと一般について、これを量的な視点で見ようとするところから生じる。
創造性という概念のほうは、質に関わって生ずる。
生産性の登場は、第二次大戦後になる。
大衆のこのような「バスに乗り遅れまい」型の行動は、諸外国でもまったくなくはないと思うが、わが国特有の現象のように思う。
ブラックホール学者・・・周りの物質をみんな自分のほうへ吸い込むが、自分のほうからは、一切吐き出すことをしなかったからである。
セレンディピティを、しいて漢字で訳語を作るとすれば、「邂逅能力」とか「会遇力」ということになろうか。
長い歴史をかけ、世界を股に掛けて国際政治を牛耳り、貿易商活動などを経験したせいでもあろうが、イギリス人には、一般庶民に至るまで、ユーモア会話に長けた人が少なくないようである。
尾高朝雄という人がいて、日本人は「天孫民族」だと言われてきたが、実は「テンション民族」だと言っていたことを改めて思い出す。
戦前に聞いた話だが、潜水艦内の空気の汚れなどは、艦内に小鳥を飼っておいて、その動きを見て測るのだという。小鳥を狭い艦内で飼うことは、乗組員の心を慰めることにも役立ったという。
「次の問題に答えよ(answerせよ)」という形式の問題よりは、「次の問題を解け(solveせよ)」という形式の問題のほうが、概して解答者の頭脳の作業力を求める良い問題、工夫された優れた問題だとは言えそうである。
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