全在紋『会計の力』中央経済社
構造主義は「主体」(identity)なるものの自存性を否定する。
フーコーに従えば、「権力に汚染されていない言語なし」ということになる。
人間のコトバは、自然の所産にあらず、文化の所産である。
コトバなくして知覚なし。人間はコトバを知得してはじめて外界が知覚できるのである。
資産負債観は短期利益ないし支払能力を探るのに有効である。収益費用観は長期利益や収益力を探るのに有効である。
アメリカでは、会社は株主のものである。日本では、会社は会社のものである。韓国では、会社は経営者のものである。
資産負債観に立脚する昨今の国際会計基準(IFRS)も、現に複式簿記を前提にしている。
ポストモダンに属する思想家たちの言語観ないし着眼は、基本的にはソシュールに由来している。
フーコーによると、新しい知のシステム(科学ないし学問体系)には、必ず権力の移行が伴うとされた。「知と権力は一体」だというものである。
「文化」とは、人間が「自然」に手を加えて創り出したものである。
「コトバ(言葉)なくして認識なし」。これはソシュールに始まる言語観である。
フーコーの系譜学はアンチ・ダーウィニズム(反進化論)に立っている。
チョムスキーやサイードは「人権」や「正義」などに普遍的価値(時代や社会を超越した価値)を認めるが、フーコーは普遍的価値の存在を否定する。
フーコーは、権力と一体をなす知(真理)の枠組みを、「エピステーメー」と呼んだ。
« 古田土満『経営計画は利益を最初に決めなさい!』あさ出版 | トップページ | 上野千鶴子『時局発言! 読書の現場から』WAVE出版 »
「財務会計」カテゴリの記事
- 望月実他『最小の努力で概略をつかむ! IFRS決算書読解術』阪急コミュニケーションズ(2019.09.19)
- 田中弘『国際会計基準の着地点-田中弘が語るIFRSの真相-』税務経理協会(2019.08.27)
- 高田直芳『財務諸表読解入門 企業の経営戦略を決算書から見抜く IFRS対応』日本実業出版社(2019.08.18)
- 全在紋『会計の力』中央経済社(2017.04.13)
- 田中弘『GDPも純利益も悪徳で栄える―「賢者の会計学」と「愚者の会計学」』税務経理協会(2016.11.14)
« 古田土満『経営計画は利益を最初に決めなさい!』あさ出版 | トップページ | 上野千鶴子『時局発言! 読書の現場から』WAVE出版 »
コメント