東谷暁『経済学者の栄光と敗北 ケインズからクルーグマンまで14人の物語』朝日新書
1980年前後の英国におけるサッチャー政権とアメリカにおけるレーガン政権の誕生は、ケインズ政策の死亡通知だった。サッチャー政権はフリードマンのマネタリズムを採用し、レーガン政権もマネタリズムやサプライサイド経済学と呼ばれる反ケインズ経済学を重視した。
IT革命はサプライサイド経済学の成果であり、金融工学が支えていた住宅ブームはフリードマン以降のアメリカ金融経済学の勝利に他ならなかった。
マネタリスト(経済を金融の観点から見る傾向が強い経済学者たち)
サッチャーはフリードリッヒ・ハイエクの信奉者だったが、どういうわけかミルトン・フリードマンの「マネタリズム」を政策として採用し、それが現実にそぐわないことが分かると放棄してしまった。
スタグフレーションは、景気後退とインフレーションが一緒にやってくる現象
ケインズ経済学に対する批判は、アメリカのケインズ経済学がインフレと不況の同時進行をうまく説明できなくなったことから始まった。
« 高橋伸夫『図解 大学4年間の経営学が10時間でざっと学べる』KADOKAWA | トップページ | 大久保潤・篠原章『沖縄の不都合な真実』新潮新書 »
「経済学」カテゴリの記事
- 野口悠紀雄『2040年の日本』幻冬舎新書(2024.01.15)
- 蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』中公新書(2023.02.21)
- 青木雄二『ボロ儲け経済学 ゼニのカラクリ明かします』知恵の森文庫(2023.02.21)
- 池上彰『高校生からわかる「資本論」 [池上彰の講義の時間』集英社文庫(2023.02.08)
- 大竹文雄『行動経済学の処方箋 働き方から日常生活の悩みまで』中公新書(2023.02.04)
« 高橋伸夫『図解 大学4年間の経営学が10時間でざっと学べる』KADOKAWA | トップページ | 大久保潤・篠原章『沖縄の不都合な真実』新潮新書 »
コメント