コリン・ジョイス『「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート』NHK出版
君が代の成立には、横浜に駐屯していたイギリス陸軍の軍楽隊長ジョン・ウィリアム・フェントンが大きく関わっているのである。彼は薩摩藩の伝習生に軍楽を指導することを求められたのだが、その折に、国歌の必要性を力説した。
19世紀の日本学者バジャル・ホール・チェンバレンが、来日したばかりのラフカディオ・ハーンに与えた忠告以上に適切な忠告を、ぼくは考えつくことができない。「早急に第一印象を必ず書きとめておきたまえ。いいかね、第一印象というものは霧のように儚い。いったん消えてしまえば、二度と君のもとに戻ってくることはないだろう。しかし、今後、君がこの国で経験するであろう、いかなる異国情緒とくらべても、この第一印象以上に魅惑的なものはないのだ」
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