蓮實重彦・柄谷行人『闘争のエチカ』河出文庫
構造主義がカント主義だといわれるのは、無理もありません。
ヘーゲルは、カントが同一性にとどまることを批判し、弁証法を導入しました。
マルクスが『資本論』の序文で、自分は社会主義者の資料を一つも使っていない、全部ブルジョア側の資料を使っているという。
日本浪漫派とはむしろ三島のようなものだと考えるべきです。
小林秀雄が、批評とは他人をダシにして自分を語ることだといった。
『論語』を読んだときに思うのは、一つの一貫した理論や物語を作れないということです。
フーコーがエイズで死んだけれども、彼の最後の問題は、倫理の問題でした。
ウィトゲンシュタインが世界は物からできているのではなくて、事実からできている、という言い方をしているわけですね。
カントの批判というのは、領域の区別、あるいは裁判所の審級の区別ですね。
フーコーにしてもデリダにしても、ある意味でサルトル的ですね。
ヘーゲルの哲学は、全体が論理学です。そこでは、哲学史、あるいは歴史から、固有名が消されます。
イエスは、自分は平和をもたらしにきたのではない、闘争をもたらしにきたのだといいました。
二十世紀とはいろいろな批判にもかかわらず結局のところ、やはり「自然主義」と「私小説」の時代だったことは認めなければならない。
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