仲正昌樹『ハイデガー哲学入門―『存在と時間』を読む』講談社現代新書
ハイデガーの哲学的探求のほぼ全ては、伝統的な「存在論」を深く掘り返し、そこから、新たな「存在論」の可能性を引き出すことに捧げられた、と言ってもよい。
ハイデガーに対する評価は、その人が、言語をどのように捉えているかに大きく左右される。
デカルト主義から距離を取るために、ハイデガーが利用するのが「現存在Dasein」という概念である。
「被投性」と「投企」の相関関係の叙述にこそ、ハイデガーの哲学が、現状を変えようという情熱を持った若者たちを惹きつけたカギがあるように思われる。
西欧文化圏には、自らの死後の生を思うことで、現世での生活を悔い改めるように促す「メメント・モリ(死を記憶せよ)Mementomori.」というラテン語の警句があり、・・・・・
« 仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』講談社現代新書 | トップページ | 大森信『掃除と経営 歴史と理論から「効用」を読み解く』光文社新書 »
「哲学」カテゴリの記事
- 細谷貞雄編『世界の思想家24 ハイデッガー』平凡社(2022.06.17)
- 大井正・寺沢恒信『世界十五大哲学』PHP文庫(2021.12.13)
- 佐藤優『思考法 教養講座「歴史とは何か」』角川新書(2021.01.16)
- 加藤尚武『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー(2021.01.16)
- 真下信一『思想の現代的条件ー哲学者の体験と省察ー』岩波新書(2021.01.15)
« 仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』講談社現代新書 | トップページ | 大森信『掃除と経営 歴史と理論から「効用」を読み解く』光文社新書 »
コメント