フリーク・ヴァーミューレン『ヤバい経営学 世界のビジネスで行われている不都合な真実』東洋経済新報社
真似をした競合他社の戦略がそもそもダメだということもある。
真似の連鎖反応は実に性質が悪い。
誰もがその慣習に「なんとなく」従い、なぜその慣習が存在しているのかを考えることはない。不思議な慣習は、誰も変えようとしないまま生き続けている。そして、そのような「不思議なところ」に新しいビジネスの種が転がっていたりする。
自分たちが間違った方向に向かって進んでいることに気づいても、誰もそれを口に出さなければ、行き詰まるまでみんなでその現状を維持してしまうのだ。
お金で買うことができず、生み出すために多くの時間と労力が必要となり、数字として見えづらいものが、他者との違いを生み出すことが多い。
より良いアイディアとは、どこからともなくやって来るのだ。
買収を考える経営者は、買収対象企業にいる無能な経営者を追い出して、自分が買収して経営したほうが、大きな価値を生み出せると考えている。
うまくいっている企業では、成功しているビジネスに集中するのは一般的な戦略だ。・・・・・一つの事業への集中は成功の原因ではなくて、結果なのだ。
関係があることと、因果関係があることは異なる。
施策はすぐに効果を生むが、その副作用はしばらく後に現れてくる。そのため、経営者は副作用を甘く見てしまったり、全く副作用に気がつかなかったりする。
優れたイノベーションは偶然に発見されることが多い。
「複製」することのポイントは、地域の特性に合わせることではなく、むしろ初めは合わせないことだ。地元の状況に完全に合わせることなんてしなくてよい。注意深くゆっくりと、あとから変えていけばよい。まずは完全にコピーし、なんとか地域でも受け入れられるくらいにはうまくやり、それからゆっくりと変化を加えていく。
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