フォト
無料ブログはココログ

amazon

« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »

2019年10月

2019年10月28日 (月)

島田雅彦『深読み日本文学』インターナショナル新書

神話は古代人の生活の記録や未来への警告、そして過酷な運命を受容するための装置でもあるのです。

「超自我」とは、自我に対して道徳的な監視や命令などを行うとされるものです。

春樹作品にとっての超自我の正体は「アメリカ」です。

カフカも登場人物の名前を、しばしばイニシャルで表記する作家でした。

ナショナリズムという概念は、ある意味で「民主化」とペアを成しています。なぜなら、ナショナリズムとは上から押し付けられるものではなく、下から突き上げてくるパトス(情念)だからです。民衆にある程度の表現の自由が与えられていないと、つまり民主化していないと、ナショナリズムは盛り上がりません。

古代ギリシャの叙事詩の作者たちも、ある地域について書くときに「その地方の有名人は誰々である」という説明をしています。

無頼派とは、第二次世界大戦直後の混乱期に、反俗・反権威・反道徳的な作風で活躍した作家たちのことです。

トランセンデンス

 

池上彰・佐藤優『知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術』文春新書

NATOは、小国が多い欧州とアメリカによる集団的自衛権に基づく組織。もしロシアに攻撃されたらアメリカが助けに来てくれるという前提で組織されています。

イギリスの原潜の母港はスコットランドにあるんです。

テロリストというのは、ローンウルフ型でも徹底的に訓練された人でも、最後に命を捨てるというときには必ず「我」が出るという。この世において自分がなしとげたことの足跡を残しておきたくなるというのです。

共謀罪の問題は、これこそが現代の治安維持法である点です。近代法において、具体的な行動を伴わずに内面にとどまっているうちは法律の対象ではないという原則が、テロリズムには適用されないという発想なんです。

パリのテロリストの摘発では、容疑者を全部殺してしまったでしょう。常識的には、生け捕りにしたほうが情報を取れるのに、殺してしまったのはなぜか。生け捕りだと公判をしないといけない。・・・・・・・死刑制度がなくなると、超法規的な処刑が起きるわけです。

アイゼンハワーがやったノルマンディー上陸作戦だって、ソ連軍がもう少しベルリンに迫ってからやれば簡単に勝てた。

オルタナ・ファクトとは、「第一条、教祖は正しい。第二条、教祖が誤った場合は第一条に準ずる」という二条から成り立っている世界でしょう。

スターリンの著作には必ずゴシックが出てきますね。

アラブ地域というのは、いわゆる国民国家ではなく、部族や宗教が支配的ですから、どこも非常にやっかいな国内事情を抱えています。例外として国民国家らしいのがエジプトですね。

中間団体的な、たとえば公明党みたいなものがだんだん細っていく。これはモンテスキューが『法の精神』で非常に危惧していた民主社会のあり方です。中間団体が力を失うと、結果として暴力装置を持っている国家が力を持ってしまう。『法の精神』はよく読まれていますけど、権力分立ばかり取り上げられている。あんなのはじつは小さい話で、ポイントは中間団体の重要性です。

2019年10月 5日 (土)

志賀櫻『タックス・オブザーバー 当局は税法を理解しているのか』エヌピー新書

多くの家計では社会保険料の方が、所得税と消費税の合計額よりも多い。

カフカの『審判』では、主人公のヨーゼフ・Kは自分が何の罪によって裁判を受けているのかを知らせてもらえない。

大島訴訟の判決がその後の租税訴訟に多大な影響を与えて、納税者の権利利益の保護を阻害してきた。これは大問題である。

「代表なければ課税なし」のように、税制と民主主義の成立には歴史的にも密接な関連がある。

アベノミクスの3本の矢といっても、実際に中身があって発動されているものはクロダノミクスしかない。アベノミクス・イコール・クロダノミクスなのである。

長期的な経済成長というものは、供給サイドにおけるイノベーションによって生じる。このことを主唱するのはシュンペーターである。

ピケティの議論は、タックス・ヘイブンにおける莫大な額の隠匿という点についての考察が欠けている点が指摘されなければならない。

軽減税率は、低所得者・高所得者にかかわらず、全ての人が消費する生活必需品に適用される。従って、逆進性対策にはならず、むしろ多く消費する高所得者への恩恵が相対的に大きいであろう。また、全ての人が消費する生活必需品に適用するということは、税率を下げることと同意義である。そうすると何のための税率引き上げとなるのだろうか。

ピケティの『21世紀の資本』にも法人所得税は「源泉徴収」であるという言葉が自然に出て来るが、経済学的に標準的な考え方である。

サッチャリズムやレーガノミクスのサプライサイド・エコノミクスによって、・・・・・

「年末調整」の制度は、第二次大戦中のナチス・ドイツの発明に係るものである。

2019年10月 2日 (水)

出口治明『リーダーは歴史観をみがけ 時代を見とおす読書術』中公新書ラクレ

司馬さんの持ち味は、展開のおもしろさのために都合のいいエピソードをうまくピックアップしてみせるところで、歴史本来の事実関係とは別のものになっています。

歴史を見る場合、基本となるのは次の2つ。ブローデルも指摘している気候と、そして交易です。

交易とは、たんにモノが動くだけではなく、人が動くことで病原菌も一緒に移動する。

ネーションステートが完成したのは、ヨーロッパの「1848年革命」というのが、今日の多くの学者の見解です。

日付の特定できる最古の印刷物は中国の敦煌で発見された金剛経(868年)だった。

ダンテの「神曲」は、トレードの工房で翻訳されたムハンマドの天国と地獄への旅を扱ったイスラームの物語「階梯の書」から多大のインスピレーションを得ている、と言われている。

4000年前に書かれた「ギルガメシュ叙事詩」に登場するレバノンスギ。

岩倉使節団が最も感銘を受けたのは、ドイツ帝国宰相ビスマルクとの会見だったと言われている。

タカラガイは均一性、希少性、持続性という現代のビットコインと共通する性格を有し、・・・

フランス料理はバクダードの宮廷料理から始まったといわれている・・・

イスラム法は行為規範であって、義務、推奨、中立・許容、忌避、禁止という5つの範疇がある。

物事を論じる時には、まず、言葉の定義を明確にしなければならない。

ナショナリズムとは劣等感と不義の関係を結んだ祖国愛である。

ブローデルは間違っていると断言し、ホイジンガの先駆性を評価する。ブルクハルトとホイジンガが過去200年間で最も優れた歴史家なのだ。

自分が生まれる前のことについて無知でいることは、ずっと子供のままでいることだ。

« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »

2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最近のトラックバック