山本七平『論語の読み方 いま活かすべき この人間知の宝庫』祥伝社
聖書を理解するには論語を読まねばならぬ、と内村先生が言った。
共通の規範がなければ、信頼感は生まれない。
常に当たりまえのことを説いた。
中国や韓国では今も、結婚しても妻の姓は変わらない。
いやはや先生のいつもの世間知らずには恐れ入った。
天才と白痴は学校では教育できない。
相手に応じてそれぞれに教えることが孔子の教育であった。これが本当の平等教育であろう。
孔子は傲慢や贅沢やケチを心底から嫌い、・・・・・
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聖書を理解するには論語を読まねばならぬ、と内村先生が言った。
共通の規範がなければ、信頼感は生まれない。
常に当たりまえのことを説いた。
中国や韓国では今も、結婚しても妻の姓は変わらない。
いやはや先生のいつもの世間知らずには恐れ入った。
天才と白痴は学校では教育できない。
相手に応じてそれぞれに教えることが孔子の教育であった。これが本当の平等教育であろう。
孔子は傲慢や贅沢やケチを心底から嫌い、・・・・・
我が国は古代から個人主義であった。
世界の宗教で最も経典の多いのは仏教である。
世に中立的な歴史は、金輪際ありえない。
孟子の本領は、・・・・・争気の強すぎる押し付け気味には、いささか辟易せざるを得ない。
ウェーバーの発生論は、西ヨーロッパに限っての現象である.
この四書五経というのは、ある時代、ある社会において現実に行われた事柄を書いたものではなくて、すべて論理であり、規準であって、目指すべき目標なわけです。
お釈迦様の言葉も同じですね。あれはインドのカースト制度を抜きにしては出てこない思想だと思います。
シナの文明を考えるときは、よくいわれるように、文章は三国時代まででいいし、詩は唐までやればいいんですね。あとは繰り返しですから。面白い文章とか教えは漢で終わっています。
イスラムというのは学んで思わない。
自分ばかり儲けて相手に損をさせるのはよくない。
言葉というのは、文章の流れの中にあって生きているわけです。
本当は多少ばかなくらいでなければいけないんだと。
だから昔の40歳というと、今なら57歳ぐらいだと考えていいでしょう。
ヒルティが言っているように、一つ善いことをやると、次に善いことをやることは簡単になる。
源泉徴収をつくった奥村喜和男
危険を察知したら、そこで止まるのが人間の知
人が集まるのは財による
それにシナの古典というのは内容が素晴らしいですからね。裏を返せば、あれだけ立派な教えがいっぱい出るのは、よほど悪い社会だったに違いない(笑)。
野党とは特定の政党ではなく、民主政治における機能と役割に還元されるものです。
野党とは「存在」というよりも「役割」です。
政治とは、ベストな状態を永遠に模索するプロセスの連鎖であり、・・・・・
大きな流れの中にこうして自民党を置いてみると、自民党がいかに変化をいとわない政党であるかが分かります。
55年体制が終焉するきっかけともなった1992年の佐川急便事件・・・
小選挙区制では結果として二つの政党が優位になります。
ピケティが暗に明らかにしたことは、20世紀後半という時代が、長い人類の歴史の中で、戦争という偶然によって、いかに例外的に平等な社会が実現されたのか、ということでした。
人と話すときは相手のことをまず尋ねよ。そうすれば相手は、何時間でもこちらの言葉に耳を傾けるだろう。
話しているときは何も学べない。
止まれ、見ろ、聞け。
相手が喜んで答えるような質問をすることだ。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕向けるのだ(『人を動かす』)。
宗教と政治の話はしないこと。
私の大好きな質問を多用する。「なぜ?」である。
いかにもせっぱ詰まったような調子で言えば、あなたがその場を離れても気を悪くする人はいない。
逆に右側にいる人物ばかりが積極的に発言していたら、私は左側の人を会話の輪に加えるように努力する。
彼が成功したのは、販売に関する二つのルールを守ったからである。1つは、自分が売る商品についてよく知ること。もう一つは、いったん取引がまとまったらそれ以上しつこく売り込みはしないこと。・・・・・売り込みのときの話し方には、大切なルールがもう一つある。製品の特徴ではなく、その長所を売ることだ。
だがなんと言っても最悪中の最悪のゲストということになれば、私の答えはつねに変わらない。それは俳優のロバート・ミッチャムである。
シェイクスピアの作品には、しっかりものの女とすこし頼りないところのある男との組み合わせがよく出てくる。
経済力を失ったとき、男がいかにみじめなことになるか。
シェイクスピアが、本当に悪い奴は、にこにこしていて、ぐさり、とやる、と言っている。
昔、ナバジという国があった。火山爆発で埋没してしまっていまはない。
さだかに見えない女性は実際以上に美しく見えるのである。
ガミガミ言われたけりゃ結婚しろ。ほめられたけりゃ死ね(アイルランド)。
シェイクスピアの芝居には、女が男装して世の中を欺く趣向がよく出てくる。・・・・・その逆が、わが歌舞伎。これは男が女に化ける。
船が難破したとき、あせって泳いだりしようとするとたいていは溺死するそうだ。
性的欲求を満たさなくても身体の健康はまったく損なわれないーただ、精神の健康についてはそうはいかないだろうけどね。
精神的な欲求だけは人間に特有なもので、動物にはその痕跡はみじんもない。
理性の使用は経験の対象にのみ限定されるとし、そこから明確に区分される残りのものは、信仰の領域に属するとした(カント)。
キュニコス(犬儒)学派
魚も、ほとんど人間なみの知性がある証拠を示している。魚は射精の必要を感じると、隠れ場所から出てきて、表面がざらざらしたものに身を擦りつけるのだ。
作品は、その作品を味わう人物の教養、気質、性格があってはじめて意味をなす。
手ほどきなくして、美は成立しない。
『こうもり』の美しさを見抜くには、それが『こうもり』であることを知っていなければならない。
キッチュ(通俗趣味)
「レディ・メイド」とは、芸術家が無償の身振りによって選んだという事実のみをもって、芸術作品に変貌する匿名のオブジェのことである。
キリスト教はプラトンに多くを負っている。
人類の歴史は技術の歴史と一致する。
プロメテウス的論理
パノプティコン(一望展望装置)の原理
遺伝で受け継がれる身体の特徴や性格は、やはり選ぶことができない。
成文化されていない暗黙の法として、自然法というものが存在するとされる。
自然法は「アプリオリに(先験的に)」人道的だと思われている事柄を基礎としていて、・・・
間主観性(存在する者同士の関係)
ヘーゲルは、幸福な民族には歴史がないとさえいっている。
死者への忠誠を示し、死者のことを忘却せず、数百万もの人々の死を無駄にしないため、そして警戒の心構えを確立するためだ。
僕はいつも、僕を侮辱する連中を許してきた。けれどリストは取ってある(サンペ『いくつかの不思議』Denoel,1998)
ニヒリズム(虚無がすべてに勝るという考え方)
自分をあるがままの姿とは別ものだと想像しようとして、人間が発揮するこの特異な才能のことを、ボヴァリスムという。
精神分析医のデタラメを『決して』信じちゃいけない。
アタラクシア(悩みのない状態)
ソフィストたちはプラトンにとっての大敵だった。
「私は真理であり生命である」とキリストはいう。
遠近法主義(真理は存在せず、視点だけが存在するという立場だ)
知性の最初の働きから生まれる根源的な誤りは、後から遅れてもたらされる治療薬がいかに秀逸であっても、修復できないだろうからだ。
そもそも客観などというものは存在しないのだから。
フランクフルト学派(アドルノ、ホルクハイマー、マルクーゼ、さらにハーバーマス)
ひとたび世界文明史のひのき舞台を踏み、そこから降りた地域は再び繁栄することはない、という冷酷な法則である。
地球上の有力な文明は、なんとほぼ同じ時期に興隆し、同じ時期に衰亡していることになるのだ。
情報の蓄積と情報の体系的伝達、これが文明の条件であることをよく覚えておいてほしい。
法則的に見れば、同じ地で二度起きたことはもはや三度は起きないというべきである。
文明とは、良質の情報が蓄積されている状態である。
最新の研究によれば、分裂病はむしろ遺伝的かつ体質的な病であり、・・・・・
太平洋戦争でアメリカに負けたのは、物量だけの問題ではない。・・・・・頭でもしっかり負けていることを忘れてはいけない。
日本では、構造的に意図的な噂を作れるからである。とくに、主婦層がこれに弱い。弱すぎるほど弱い。
日本のマスコミは、今日徹底的に低次元な大衆迎合主義を長年にわたって続けている。
西洋はキリスト教の社会なので、一回限りの人生しかないんです。しかし、仏教圏では輪廻転生があるので、死んでも生まれ変わります。そんな死生観が少なからずチェスや将棋のルールに関係しているとは思いますね。
科学者にとって197回と200回は違うんですよ。
男らしさ・女らしさという幻想に一番強くとらわれているのが、実はゲイなんですね。
ナショナリズムって、なんの訓練もしなくていいんです。
中世の墓の棺には「メメント・モリ」と刻んだレリーフを入れて、「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句を、生きている人たちに発信していました。
『三代目襲名』・・・・・田中邦衛扮する朝鮮人が、「田岡さんについていくヨ、差別しなかったのは田岡さんだけヨ」と言って、いっしょに戦うんです。
『沖縄やくざ戦争』
その物語は、「ヨハネの黙示録」に描かれている世界ですよね。全部パトモス島でヨハネが見たまぼろしですからね。
神学を学ぶには、哲学の知識が必要になる。シュライエルマッハーも言うように、神学はその時代の哲学の衣装を着ており、その時代時代の哲学の言葉を借りて概念を表す。
中世の図書館では、本は学生に1冊しか貸してくれず、その本をすべて筆写し終わるか、完全に暗唱するまでは、次を貸してくれなかった。
読者が知りたいと思う分野の基本書は、3冊もしくは5冊購入するべきである。・・・・・その理由は、定義や見解が異なる場合、多数決をすればよいからだ。
鳥は卵から孵化していちばん初めに見たものを自分と同じ動物と考える。
学術的な真理は本来、多数決とはなじまない。
真ん中くらいというのは、実はその本のいちばん弱い部分なのである。
否定神学とは「~である」と積極的に定義することを避け、「~でもなければ、~でもない」という形で消極的に事柄を表現する技法だ。
民族て問題を理解する場合、経済合理性や人権という切り口から問題を解明しようとしてもそれはあまり意味がなく、特定の人間集団が持つ神話・記憶・象徴といった非合理的に見える現象の内在的論理を解明することが不可欠であるということをスミスは言いたいのである。
過激になったナショナリズムを沈静化することは至難の業である。
ノート作りのいちばんの天才はレーニンである。
知は一定の熟成期間を置いた後にしか身につかない。
民族について、学界では、言語、地理的共通性などの歴史を持つ客観的基準を重視する原初主義と、近代以降の自己意識を重視し民族という概念が流動的であるとする道具主義対立している。アカデミズムでは原初主義が主流だが、マスメディアでの報道は道具主義に基づいている。
教科書とは、教師がいる環境を想定しているので、説明不足が許されるのである。
人間は嫌いで意味がないことは記憶しない。
客観的なデータを記憶しておくことが、外交官や新聞記者になった場合、いかに役に立つかという話をした。
ウェストファリア条約で築かれた国際社会の基本的な「ゲームのルール」は今日でも有効なのだ。
だいたい革命運動やテロを伴う国家改造運動は、知的エリートが起こす。現在の体制で、恵まれた地位を得ていない知的エリートが、困窮している人々の立場を代行して行うということになる。
言語には個性がある。ただし、ある人がまったく自分の感覚、感情、気分などの内的体験を記述するような私的言語は、他人に理解されないので、言語としての機能を果たさない。それだから、ウィトゲンシュタインは私的言語を否定した。
日本が北朝鮮との間で対話を回復し、あの体制の中にも必ずある、優れた知性と接触する可能性を探るのだ。その作業が拉致問題の解決に向けた環境を整備するのである。
夜は悪魔の支配する時間なので、夜中に原稿を書いてはいけない。夜中に原稿を書くことを余儀なくされた場合、翌日太陽の光の下でもう一度その原稿を読み直してみること(ディートリヒ・ボンヘッファー)。
なぜチェコ人は墓地にこだわるのだろうか。それはチェコ人がドイツ、ロシア、ポーランドなどの大国に囲まれているからだ。このような大国、大民族に囲まれ、チェコ人は常に同化の危険にさらされている。・・・・・墓地を大切にすることによって、自らの祖先と対話し、受け身にならざるを得ない状況でも、チェコ人としての名誉と尊厳を守るために譲ってはいけない線を、死者たちとの間で確認し直すのである。
ファシズムは、結局、国民に排外主義という病理をもたらす。
国家が企業活動に直接関与するという手法は、ファシズムと親和的である。
難しい事柄について、水準を落とさずに、わかりやすく話す・・・
外国語の書籍は、易しい順に法律書、経済書、歴史書、哲学書、小説となる。最も難しいのが詩だ。
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