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2020年9月 8日 (火)

佐藤優『読書の技法』東洋経済新報社

神学を学ぶには、哲学の知識が必要になる。シュライエルマッハーも言うように、神学はその時代の哲学の衣装を着ており、その時代時代の哲学の言葉を借りて概念を表す。

中世の図書館では、本は学生に1冊しか貸してくれず、その本をすべて筆写し終わるか、完全に暗唱するまでは、次を貸してくれなかった。

読者が知りたいと思う分野の基本書は、3冊もしくは5冊購入するべきである。・・・・・その理由は、定義や見解が異なる場合、多数決をすればよいからだ。

鳥は卵から孵化していちばん初めに見たものを自分と同じ動物と考える。

学術的な真理は本来、多数決とはなじまない。

真ん中くらいというのは、実はその本のいちばん弱い部分なのである。

否定神学とは「~である」と積極的に定義することを避け、「~でもなければ、~でもない」という形で消極的に事柄を表現する技法だ。

民族て問題を理解する場合、経済合理性や人権という切り口から問題を解明しようとしてもそれはあまり意味がなく、特定の人間集団が持つ神話・記憶・象徴といった非合理的に見える現象の内在的論理を解明することが不可欠であるということをスミスは言いたいのである。

過激になったナショナリズムを沈静化することは至難の業である。

ノート作りのいちばんの天才はレーニンである。

知は一定の熟成期間を置いた後にしか身につかない。

民族について、学界では、言語、地理的共通性などの歴史を持つ客観的基準を重視する原初主義と、近代以降の自己意識を重視し民族という概念が流動的であるとする道具主義対立している。アカデミズムでは原初主義が主流だが、マスメディアでの報道は道具主義に基づいている。

教科書とは、教師がいる環境を想定しているので、説明不足が許されるのである。

人間は嫌いで意味がないことは記憶しない。

客観的なデータを記憶しておくことが、外交官や新聞記者になった場合、いかに役に立つかという話をした。

ウェストファリア条約で築かれた国際社会の基本的な「ゲームのルール」は今日でも有効なのだ。

だいたい革命運動やテロを伴う国家改造運動は、知的エリートが起こす。現在の体制で、恵まれた地位を得ていない知的エリートが、困窮している人々の立場を代行して行うということになる。

言語には個性がある。ただし、ある人がまったく自分の感覚、感情、気分などの内的体験を記述するような私的言語は、他人に理解されないので、言語としての機能を果たさない。それだから、ウィトゲンシュタインは私的言語を否定した。

日本が北朝鮮との間で対話を回復し、あの体制の中にも必ずある、優れた知性と接触する可能性を探るのだ。その作業が拉致問題の解決に向けた環境を整備するのである。

夜は悪魔の支配する時間なので、夜中に原稿を書いてはいけない。夜中に原稿を書くことを余儀なくされた場合、翌日太陽の光の下でもう一度その原稿を読み直してみること(ディートリヒ・ボンヘッファー)。

なぜチェコ人は墓地にこだわるのだろうか。それはチェコ人がドイツ、ロシア、ポーランドなどの大国に囲まれているからだ。このような大国、大民族に囲まれ、チェコ人は常に同化の危険にさらされている。・・・・・墓地を大切にすることによって、自らの祖先と対話し、受け身にならざるを得ない状況でも、チェコ人としての名誉と尊厳を守るために譲ってはいけない線を、死者たちとの間で確認し直すのである。

ファシズムは、結局、国民に排外主義という病理をもたらす。

国家が企業活動に直接関与するという手法は、ファシズムと親和的である。

難しい事柄について、水準を落とさずに、わかりやすく話す・・・

外国語の書籍は、易しい順に法律書、経済書、歴史書、哲学書、小説となる。最も難しいのが詩だ。

 

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