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2021年1月13日 (水)

橋爪大三郎『現代思想はいま何を考えればよいのか』勁草書房

日本の言論は、どうして世界に通用しないのか。それは最初から、世界を相手に発言するつもりも覚悟もないからである。

大東亜共栄圏が、日本のエゴイスティックな自己主張を超えなかったのにひきかえ、イラクを含めたアラブ諸国の連帯(アラブ・ウンマ)は、正当な文明史的背景をもっていることだ。

日本は、文明の中心国だったことがなく、翻訳によって自国の文化を築いてきた。

ほかに日本語を用いる国歌はないから、いつも内向きの言語を語っていればよかった。

創造的な努力は、歩留りが悪い。

日本国憲法はかなりよくできている、と私は思う。日本人が自分で作れなかったほどのよい憲法だから、なるべく大事にしたい。ただ、そこに欠落しているのは、日本という国家がどんな努力をして、どういう国際秩序をかたちづくるのかというビジョンだ。これは無理もないので、無謀な戦争に敗れた日本の、牙を抜き頭を冷やして、国際社会の隅のほうでおとなしくしているように、というお仕着せ、お仕置の憲法なのである。

啓蒙主義・・・むずかしい言葉を、なるべく噛みくだいて、理解しやすい言葉に直す。

初等教育は、たかだか市民の必要条件なのだから、ある水準をクリアしていれば十分。全員に同じことを要求しているのに、その出来栄えに、順番をつけて競争したりしてはいけないのである。人間は自分の得意などこかの分野で、他人よりすぐれていればよろしい。自分がかけがえのない独自な存在であること―それを信じて、自分の生きる路を選択できることが、教育の目的でなくて何だろう。

自分たちは同質である、という信念が日本人にはある。

誰も考えたことのない問題を、よし考えてやるぞ、という迫力が不足なのだ。

われわれは中国について、何を知っているだろうか。日本は、大国を手本とせずにやっていけない国である。それで、さんざ中国べったりでやってきたくせに、中国より強い国があるとみるや、ころっと手の平を返すように、やれ英国、やれアメリカ、と尻尾を振る。フランス現代思想の新しがりごっこなど、その尻尾のくちですよ。

戦前の日本人は、一部の好戦的な人々(軍部)に「騙されて」いた、というのです。それは誤りだと思います。日本人は、多かれ少なかれ、積極的に戦争を担いました。

アファーマティヴ・アクション(affirmative action)―現状から不利益を被る人びとに、一時的な優遇措置を政策的に講じて、実質的な平等化をはかり、そのうえで望ましい状態の実現をはかっていくこと。

社会主義とは、金持ちと貧乏人、強者と弱者など、社会のなかの不公平を、国家や社会の力で正そうとする考え方のこと。

共産主義とは、私有財産をなくしてしまおうとする考え方のこと。

マル経が労働価値説に立脚するのに、近経はそうでないことである。

キリスト教の考え方ですが、彼らによれば、人間死ぬのは見かけだけで、本当には死んでいない。やがて神の呼びかけにこたえてムックリ起き上がる。そして、最後の裁きを受け、うまくすれば永遠の生命を与えられることになっている。

イエスが残した最大の難問は、イエス自身の死をどう理解するか、であった。

キリスト教がユダヤ教と分離し、独立の宗教として展開できたのは、パウロの思想のおかげである。

 

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