将棋面貴巳『従順さのどこがいけないのか』ちくまプリマ―新書
ミルグラムにとって最大の関心事は、いつどのようにして教師役が心理学者の「権威」に逆らうか、という点にありました。
ごく平凡な人でも、ある権威からの指示がありさえすれば、どんな非人道的な行為であっても行う。
悪は、実のところ、思考停止状態の「凡庸さ」から生まれる。
自分個人の立場を強く主張し、多数派に抵抗することは、日本社会では「大人ではない」と評されます。
服従の本質というのは、人が自分を別の願望実行の道具として考えるようになり、したがって自分の行動に責任をとらなくていいと考えるようになる点にある。
最も実行しやすい不服従の手段は、「沈黙」することです。
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