竹村公太郎『日本史の謎は「地形」で解ける』PHP文庫
江戸は手に負えないほど劣悪で、希望のない土地だった。
関東平野は縄文時代には海の下だった。
関ヶ原の戦いは、形式上、家康が石田三成という反乱軍を征伐したに過ぎなかった。
風水での鬼門は東北の方角といわれている。
信長にとっても、逢坂は恐ろしい鬼門であった。
平家は壇ノ浦の戦いで壊滅しており、・・・・・
鎌倉は狭い、いや異常に狭すぎる。
家康は信長に学び、秀吉に学び、さらに、この頼朝にも学んでいる。頼朝に学んだものは、権威と権力の分離であった。
日本人は家畜を去勢しなかった(梅棹忠夫)。
牛馬に去勢を施さない日本人の文化が、1000年の車文明の空白と道路の未整備の原因となった。
牛車群と騎馬軍団が活躍できるのは、縦横無尽に走り回る大地があっての話だ。
江戸の飲み水が玉川上水だったことはよく知られている。
他人とは、情報を共有していない人を指す。仲間とは、情報を共有している人々をいう。アイデンティティーとは、それほど難しい概念ではない。情報を共有する仲間への「帰属意識」がアイデンティティーである。
その日本人のアイデンティティーを醸成した下部構造は、モノを運び、情報を運んだ「船」であった。
交流軸の都市は栄える(宮崎市定)。
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