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2022年8月27日 (土)

佐藤和孝『タリバンの眼 戦場で考えた』PHP新書

中東は100年前の日本と同じ。

今回のタリバン政権が1996年と異なるのは、幹部がメディアに顔を出すようになったことだ。

第二次政権のタリバンは前回の反省からか、発信・宣伝の重要性を認識するようになったのである。

近付いて付き合わないと相手の本性が見えないのは、どの国のいかなる集団でも同じ。

タリバンもまた一人の人間であり、理由なく殺害に走ることはありえない。

ただし日本の自民党と比べたら、タリバンのほうがはるかに呉越同舟で分裂している。

アルカイダから派生したのが、ISである。

アフガニスタンではどうしても欲望が先に立ってしまう。

パキスタンとアフガニスタンの国境は、地政学上の要衝である。

インフラと借款債務によって相手国を雁字搦めにする手法は、現在の中国とほぼ同じといってよい。

テロリストになるのも、ほかに職業の選択肢がないからである。

子供のころに読んだアナログの本、プリントされた写真がいつまでも記憶に残るのは、デジタルとは別の力を持つ証拠である。

アラブの世界は復讐によって成り立っている。

人間というのは大惨事が目の前で起こるまで何もしない、ということだ。

話す表情や目つき、しぐさも含めてコミュニケーションである。

イスラム教の教義で一つ、どうしても受け入れ難いものがある。「改宗できないこと」だ。

自由の価値というのは、われわれが考える以上に重い。

自爆テロを思想で自ら進んで行う人間はまずいない。

ジャーナリズムは権力を監視する。

アナログこそ最高のリスク管理なのだ。

「何でそんな危険な所に行くのか」と尋ねられることがある。「仕事」であると答えると同時に、なぜ「そこが危険なのか」を知ったのだろうか、と問いたくなる。それは、ジャーナリストが伝えたからに他ならない。・・・・・地べたを這ってこそ情報の意味と価値がある。

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