池上彰『高校生からわかる「資本論」 [池上彰の講義の時間』集英社文庫
マルクスは、・・・・・資本主義に代わる経済のシステムや社会のあり方については、十分語っていないのです。
実は資本主義という言葉を使っていません。資本制社会という言い方をしています。
『共産党宣言』を読むと、共産党が革命を起こしてまず一番に獲得すべきことは、それは民主主義だ、と書いてあります。
前衛党というのは、「労働者の前衛」つまり先頭に立つということです。
世の中すべては商品だよ、ということ。
ある商品とある商品が交換される交換価値は、使用価値があるからなんだよ。
労働によって商品の価値が決まる。商品の価値は、そこに含まれている労働の量によって決まる。こういう経済学の学説を、「労働価値説」といいます。
人間が資本家になったはずなのに、ふと気がついてみたら資本というお金の化け物が人間の形になっていた。これが資本家なんだよ、というふうに言っています。マルクスは『資本論』の最初で、別に資本家の一人一人が悪いわけじゃないんだよ、ということをわざわざ言っています。
資本主義によって、みんなで一緒になって働くことによって、人間は人間としての本質を発展させる。これはすばらしいことなんだって言ってるわけ。「資本主義はけしからん」と単純に言ってるわけじゃないんだね。
唯物史観では、世の中を上部構造と下部構造という二階建てで考えます。下部構造は経済的な関係で、上部構造はそれに対する法律や思想です。
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