岡田憲治『教室を生きのびる政治学』晶文社
社会とは「あるていど信じられる他人のカタマリ」くらいで良い。
人にやるべき立ち振る舞いを示して「言うことを聞かせること」を、政治学では「行為の指定」と硬い言葉で説明する。これは重要概念の一つである「権力(power)」という講義項目だ。
民主主義と多数決は基本的にはほとんど関係がない。
政治においては言葉がすべてだ。
「差別される側には、そうされる理由があるのだ」という理屈こそが差別の理屈だからだ。だって「そうされる理由」を決めるのは誰? それは差別される側じゃないでしょ? 差別する側がおしつけているよね? 理由を。
民主主義は、失敗してまたやり直すことを前提にしたシステムである。言い換えよう。民主主義とは、人が間違えることを織り込み済みの政治の運営方法なのだ。
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