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会計読み物

2022年2月27日 (日)

渡邉泉『会計学の誕生ー複式簿記が変えた世界』岩波新書

複式簿記の本質は、この継続記録によるフローの側面からの損益計算と有高計算によるストックの側面からの損益計算の二重計算にあります。

ゼロの概念は七世紀頃にインドで、また一〇進法も九世紀頃に同じくインドで確立し、それがアラビアに伝播していきます。

重要なのは、簿記したがって複式簿記は、十三世紀初頭のイタリアの北方諸都市で発生したという事実です。

結論から言えば、簿記の歴史は、商人たちの損益計算の記録の歴史だということです。

複式簿記の生成史にとって重要なのは、体系的な帳簿記録にもとづく損益計算なのです。

複式簿記の本質は、損益計算にありますから、・・・・・

複式簿記の本質は、単に記帳の二重性にあるのではなく、フローとストックの両面からの損益計算にあります。

会計史上、十九世紀は、リトルトンの指摘を待つまでもなく、極めて重要な時代です。複式簿記が会計へと進化していく時代なのです。

ドイツでは、今でも、原価計算とか勘定理論とか経営経済学といった言葉はありますが、英語のアカウンティングそのものに該当する言葉はありません。

ここで注意しておかなければならないのは、リトルトンの言う複式簿記の最大の特質であるプロパライアターシップという概念についてです。

会計学は価値論では成立しません。価格でなければ生きていけないのです。

2022年2月18日 (金)

日野上達也『あなたの会社は必ず黒字化できる! 社長のための「儲けを出す」50の心得』ダイヤモンド社

「何でも時代のせいにしていりゃあ、そりゃあラクだわな」

日本の中小企業にはあまり元気がありません。・・・・・多くの中小企業には「お金がない」からです。

一度出した赤字は、その後2、3年黒字を続けても埋まらないことが珍しくないからです。

簿記の「仕訳」と、行動の「仕分け」

かつて炭坑労働者たちは、炭坑に入るとき、必ずカナリアを連れていきました。

商売はせっかちにならず、気長に辛抱強く続けることが大切だ・・・・・

野球に勝つためには、表(攻撃)と裏(守備)を両立させなければならない。

会計は結果、財務は未来である。

真面目に経営に取り組んでいる社長さんなら、5万円、10万円の売上を稼ぐのがどれだけ大変なことか、1万円のお金を残すのにどれだけ血のにじむような努力が求められるのか、身に染みて感じていることでしょう。

倒産の芽は好調なときに育つ。

事業を始める前に「引き際」を決めておくことと、全額借入で始めないことが大切です。借入返済のために引くに引けなくなるからです。

大きな目標も小分けにすると、やる気が出てくる。

特別なことをするために、普段どおり当たり前のことをする。

一言うたら十わからなあかん。

顧客ニーズとは、お客さまが自覚しているものではなく、売る側が積極的に掘り起こすことによって顕在化するものなのです。

価格は〝売り手〟と〝買い手〟の思い込みという2つの鎖でつながれている。これを断ち切ることが重要だ。

 

2020年8月 2日 (日)

田中弘『「書斎の会計学」は通用するか』税務経理協会

売れないと、自分の言いたいことが世界に伝わらないですからね。

エドワーズもベルももともと会計学者ではないから・・・・・「操業利益と保有損益」を分離するといった、とんでもない誤解をベースとした理論を展開してしまっています。

イギリスのいわゆる直接金融を背景にした会計制度がアメリカに移って、それが日本に来た・・・・・

カレント・コスト会計のときは、対象が主として棚卸資産と償却性資産で、・・・

近代的な産業と金融の世界を実現するために設定された企業会計原則が、・・・

日本の会計学会(界)がいかに子供じみているか、・・・

会計の原点である「投下資本の回収計算」、「回収余剰として期間利益の計算」

複式簿記にインプットされるデータは、財と貨幣の流れ(フロー)に限られるのである。

 

2016年7月13日 (水)

金子智朗『新・会計図解事典 会計がわかる人だけが手にするもの』日経BP社

合名会社こそ最も普通の会社であり、株式会社は最も異常な会社なのである。

子会社のキーワードはとにかく「支配」だ。

「価格」はpriceである。

「価額」も「価格」も、金額を表す言葉であるが、「価額」の方が広い概念であり、「価格」は売買に限った場合の概念ということだ。

IFRSは「連結財務諸表における株主は、連結グループに出資している全株主」という「経済的単一体説」を採っているので、非支配株主持分は純資産に計上される。

重要なことは、「P/Lを見てもキャッシュの動きは何も分からない」ということなのだ。

減損処理とは、それを事後的に「やっぱりあのときの買収は無駄遣いでした」と潔く認めているということなのだ。

原則主義の起源は、中世イングランドにおけるコモン・ローにある。ドイツやフランスなどの大陸系の制定法と異なり、コモン・ローにおいては明文規定されたものだけでなく、伝統や慣習、先例に基づいて判断する。コモン・ローに基づく裁判では、争っている当事者のどちらの主張が説得力があるかということが重視される。その流れを汲むのが米国における陪審制だ。

■KPI

Key(=主要)という言葉が付いているところがミソである。これは、「数ある指標の中から選んだ主要なもの」ということだ。業績指標には、・・・・・と、候補はいくらでもあり得る。そのなかで、「これ」と厳選した少数の指標がKPIなのである。

重要なポイントは状況によって変わり得る。したがって、KPIも状況によって変わり得るし、変えるべきでもある。

2015年11月14日 (土)

クラス・メランダー『ビジネスパーソンのためのスウェーデン式会計力のレッスン』Discover

業績を評価する手段として損益計算書には限界があります。

この欠点を補うために、多くの会社は経済付加価値(EVA)と呼ばれる考え方を適用しています。

EVAの考え方はいくつかの簡単な質問に基づいています。

  • その年度中に、利益によってどれだけの価値を実際に創り出したか?
  • その年度に該当する実際の資本コストはいくらだったか?

その差異が、EVA(経済的付加価値)です。

現金付加価値(CVA:Cash Value Added)

2015年5月 6日 (水)

鈴木義夫『会計研究入門 ❝会計はお化けだ!❞』森山書店

ドイツでは、三つの❝S❞といわれております。ジモン(Simon)(静態論)、シュマーレンバッハ(Schmalenbach)(動態論)、そしてシュミット(Schmidt)(有機体論)という学説分類が一般的となっております。

銀行につきましては、カイザル時代のローマにおいてすでに帳簿記帳が義務づけられておりました。

東京都知事が都の財政管理に複式簿記の手法を導入すべきであると発言・・・

2015年4月25日 (土)

本郷孔洋『本郷孔洋の経営ノート2015 ~3年で勝負が決まる!~』東峰書房

経済学では、インフレは高金利を招くのですが、・・・

企業の理想型は、売上はインフレ、仕入はデフレです。

仕入はモノ、売上はコト(サービス)これがアベノミクスの勝ちパターンです。・・・消費者物価指数(CPI)を分析しますと、物はデフレですが、サービスはデフレになっていません。

弊社は、グローバルに考え、ローカルに行動する

スティーブ・ジョブズを称して「何も作らずすべてを作った」という有名な言葉がありますが、そっくり孫正義社長に当てはまります。

信長は変革期のリーダー、秀吉はまとめのリーダー、そして家康は安定期のリーダーです。

しばしば偉大なリーダーは富士山に例えられます。「遠くから見ているとキレイだが、近くは生々しい」。

山本五十六も、伝達が下手だったといいます。

2015年4月 8日 (水)

中村忠『会計学こぼれ話』白桃書房

財務会計がわからなければ管理会計はわからないし、管理会計がわからなければ財務会計もわからない。

シュマーレンバッハ

ビランツについては私がやってしまったから、もうキミがやることはない。残っているのは会計数値を経営管理に利用する問題だ。

2014年12月22日 (月)

ビジネスアカウンティング研究会『20歳になったら知っておきたい 会計のはなし』TAC

バイキング形式のお店の場合、オーダー形式のお店にくらべ、一般的にメニューが少なく、また少しぐらい食材が足りなくなってメニューが減ったとしても、他の料理を出すことでカバーできるため、食材が廃棄される可能性(リスク)を低くすることができます。

格安な航空券には、値段が安い代わりに、搭乗時刻やキャンセル料金などで規制がかかっているという特徴があります。

アマゾンでは、短期的な利益は重視せずに長期的に成功することを目標にしています。

1個あたりの利益が減っても販売数量を増やすことで全体の利益が大きくなるわけですから、送料無料による注文数の大幅増加で得る利益は、アマゾンが送料を負担しても、アマゾンにとって利益があるということです。

どんぶり勘定は、昔、職人などが「どんぶり」と呼ばれるエプロンのような腹掛けから無造作にお金を出して使ったことに由来します。

2014年9月22日 (月)

坂本孝司『会計で会社を強くする 簿記・会計先覚者の金言集・解説<改訂新版>』TKC出版

武田博士は、中小企業会計基準の本質的な機能が「中小企業経営者の意識改善に向けられている」と喝破されています。これは「商売をやってゆくのに、広い視野をあたえてくれるのは、複式簿記による整理だ」(ゲーテ)、「秩序(複式簿記)が経営感覚を鍛える」(ゾンバルト)、「商業帳簿を通じた、自己報告による健全経営の遂行」(商法商業帳簿規定の本質的な目的)という思考と軌を一にしています。

中小企業では株式価値は相続時以外には不要な情報である。むしろ年間にどれだけ儲かったか、製造原価はいくらか、配当が出せるか、法人税はいくらか、あといくら借りられそうか、賃上げに耐えられるか、などが分かればよい。

筆者は、現在の「財務会計」と「管理会計」の区分は間違っていると考えています。

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