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哲学

2021年1月16日 (土)

佐藤優『思考法 教養講座「歴史とは何か」』角川新書

人を殺すぐらいの力がないと、思想としては実際の力を持ちません。

田辺元・・・軽井沢・・・戦時国際法に関する知識があれば、絶対に安全な場所は軽井沢と箱根だとわかるわけです。

分らない事を分らないと知る事も、ある意味で分る事である。これは非常に大切です。わからないことがどこかをわかっているというのは、わかる部分もわかっている、ということです。

 

加藤尚武『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー

「四分の一ユダヤ人」のヴィトゲンシュタインは一度だけ「ユダヤ人ではない」と偽ったことを、終生悔やんでいたという。

命名は親の自己決定権に属するから「悪魔」も認めるべきだという人は、どんな名前でも許されるのかどうかという質問に答えなくてはならない。

エホバの証人

自殺を自由意思による身体への支配として賞賛したストア主義の倫理が・・・・・

加賀氏の著作から浮かび上がってくるメッカ事件の犯人の精神性を考えると、彼の内面性そのものが死刑の宣告を受けるという形で、自己の極限に直面したことから形成されてきているのであって、死刑制度が廃止されていたならば、この犯人は軽率な自己観察と演技の平面で生き続けたいったかもしれないという疑問が残る。

 

2021年1月15日 (金)

真下信一『思想の現代的条件ー哲学者の体験と省察ー』岩波新書

そのアイヒマンですら、彼が裁かれたイスラエルの法廷で、「トレプリンカほど恐ろしい情景を目にしたところはない」と証言した・・・・・

ルカーチによれば、両者が人間としてナチズムにどう対したかは、どちらも自身の哲学を裏切って現実にヒトラーに刃向かって出るということはなかった以上、「ほとんどどうでもよいこと」であり、・・・・・

もしも人間を完全に窒息させ滅ぼそうと思うなら、(中略)彼のやっている仕事に絶対的な無目的性と無意義性をもたせさえすればよいと、・・・

 

2021年1月13日 (水)

J-P.サルトル『ユダヤ人』岩波新書

サルトルは、二千年来のユダヤ人迫害の原因が、決して被害者側には見当らず、むしろ加害者側にあったことを明らかにします。

しかし、わたしは、直ちに、フランス史が、ユダヤ人については、なにも教えてくれないとお答え出来る。

ドイツ人が、最初に、ユダヤ人に禁じたのは、プールの使用だった。

しかし、目の前に、ひとりのユダヤ人と会って見れば、大ていの場合、弱そうな男で、暴力は持たず、自分自身を守ることさえ出来そうもないことが多いのである。この、ユダヤ人の個人としての弱さが、両手両足をしばられて、リンチに会う原因なのだが、・・・・・

キリストが、政治的煽動者として、ローマ人によって、処刑されたことも明白である。

ユダヤ人とは、他の人々が、ユダヤ人と考えている人間である。

反ユダヤ主義者が、ユダヤ人を作るのである。

チャップリンもユダヤ系であるため、・・・・・

ユダヤ人でなくなることを選ぶことは出来ないのである。

ユダヤ人たること、それは、ユダヤ的状況に突きやられ、そこに「見すてられる」ことであり、また、同時に、ユダヤ民族の運命と性質そのものに、自分自身の中で、自身の人格により責任を持たねばならぬことなのである。

外国にいる売春婦が、よくフランス人であることは、有名である。

ユダヤ女に出逢ったユダヤの男の反応は、全く異る。彼は、いやでも、その売春婦の恥ずべき立場の中に、イスラエルの恥ずべき立場の象徴を見てしまうのである。

ナチスが流したユダヤ人の血は、われわれすべての頭にふりかかってくるのである。

合衆国には、黒人問題など存在しない。あるのは白人問題だ(リチャード・ライト)。

フランスにおいて、更には、世界全体において、ユダヤ人がひとりでも自分の生命の危険を感じるようなことがあるかぎり、フランス人も、ひとりとして安全ではないのである。

 

橋爪大三郎『現代思想はいま何を考えればよいのか』勁草書房

日本の言論は、どうして世界に通用しないのか。それは最初から、世界を相手に発言するつもりも覚悟もないからである。

大東亜共栄圏が、日本のエゴイスティックな自己主張を超えなかったのにひきかえ、イラクを含めたアラブ諸国の連帯(アラブ・ウンマ)は、正当な文明史的背景をもっていることだ。

日本は、文明の中心国だったことがなく、翻訳によって自国の文化を築いてきた。

ほかに日本語を用いる国歌はないから、いつも内向きの言語を語っていればよかった。

創造的な努力は、歩留りが悪い。

日本国憲法はかなりよくできている、と私は思う。日本人が自分で作れなかったほどのよい憲法だから、なるべく大事にしたい。ただ、そこに欠落しているのは、日本という国家がどんな努力をして、どういう国際秩序をかたちづくるのかというビジョンだ。これは無理もないので、無謀な戦争に敗れた日本の、牙を抜き頭を冷やして、国際社会の隅のほうでおとなしくしているように、というお仕着せ、お仕置の憲法なのである。

啓蒙主義・・・むずかしい言葉を、なるべく噛みくだいて、理解しやすい言葉に直す。

初等教育は、たかだか市民の必要条件なのだから、ある水準をクリアしていれば十分。全員に同じことを要求しているのに、その出来栄えに、順番をつけて競争したりしてはいけないのである。人間は自分の得意などこかの分野で、他人よりすぐれていればよろしい。自分がかけがえのない独自な存在であること―それを信じて、自分の生きる路を選択できることが、教育の目的でなくて何だろう。

自分たちは同質である、という信念が日本人にはある。

誰も考えたことのない問題を、よし考えてやるぞ、という迫力が不足なのだ。

われわれは中国について、何を知っているだろうか。日本は、大国を手本とせずにやっていけない国である。それで、さんざ中国べったりでやってきたくせに、中国より強い国があるとみるや、ころっと手の平を返すように、やれ英国、やれアメリカ、と尻尾を振る。フランス現代思想の新しがりごっこなど、その尻尾のくちですよ。

戦前の日本人は、一部の好戦的な人々(軍部)に「騙されて」いた、というのです。それは誤りだと思います。日本人は、多かれ少なかれ、積極的に戦争を担いました。

アファーマティヴ・アクション(affirmative action)―現状から不利益を被る人びとに、一時的な優遇措置を政策的に講じて、実質的な平等化をはかり、そのうえで望ましい状態の実現をはかっていくこと。

社会主義とは、金持ちと貧乏人、強者と弱者など、社会のなかの不公平を、国家や社会の力で正そうとする考え方のこと。

共産主義とは、私有財産をなくしてしまおうとする考え方のこと。

マル経が労働価値説に立脚するのに、近経はそうでないことである。

キリスト教の考え方ですが、彼らによれば、人間死ぬのは見かけだけで、本当には死んでいない。やがて神の呼びかけにこたえてムックリ起き上がる。そして、最後の裁きを受け、うまくすれば永遠の生命を与えられることになっている。

イエスが残した最大の難問は、イエス自身の死をどう理解するか、であった。

キリスト教がユダヤ教と分離し、独立の宗教として展開できたのは、パウロの思想のおかげである。

 

2020年9月18日 (金)

山本七平『論語の読み方 いま活かすべき この人間知の宝庫』祥伝社

聖書を理解するには論語を読まねばならぬ、と内村先生が言った。

共通の規範がなければ、信頼感は生まれない。

常に当たりまえのことを説いた。

中国や韓国では今も、結婚しても妻の姓は変わらない。

いやはや先生のいつもの世間知らずには恐れ入った。

天才と白痴は学校では教育できない。

相手に応じてそれぞれに教えることが孔子の教育であった。これが本当の平等教育であろう。

孔子は傲慢や贅沢やケチを心底から嫌い、・・・・・

 

2020年9月14日 (月)

谷沢永一・渡部昇一『修養こそ人生をひらく 「四書五経」に学ぶ人間学』致知出版社

この四書五経というのは、ある時代、ある社会において現実に行われた事柄を書いたものではなくて、すべて論理であり、規準であって、目指すべき目標なわけです。

お釈迦様の言葉も同じですね。あれはインドのカースト制度を抜きにしては出てこない思想だと思います。

シナの文明を考えるときは、よくいわれるように、文章は三国時代まででいいし、詩は唐までやればいいんですね。あとは繰り返しですから。面白い文章とか教えは漢で終わっています。

イスラムというのは学んで思わない。

自分ばかり儲けて相手に損をさせるのはよくない。

言葉というのは、文章の流れの中にあって生きているわけです。

本当は多少ばかなくらいでなければいけないんだと。

だから昔の40歳というと、今なら57歳ぐらいだと考えていいでしょう。

ヒルティが言っているように、一つ善いことをやると、次に善いことをやることは簡単になる。

源泉徴収をつくった奥村喜和男

危険を察知したら、そこで止まるのが人間の知

人が集まるのは財による

それにシナの古典というのは内容が素晴らしいですからね。裏を返せば、あれだけ立派な教えがいっぱい出るのは、よほど悪い社会だったに違いない(笑)。

 

2020年9月12日 (土)

ミシェル・オンフレ『<反>哲学教科書 君はどこまでサルか?』NTT出版

性的欲求を満たさなくても身体の健康はまったく損なわれないーただ、精神の健康についてはそうはいかないだろうけどね。

精神的な欲求だけは人間に特有なもので、動物にはその痕跡はみじんもない。

理性の使用は経験の対象にのみ限定されるとし、そこから明確に区分される残りのものは、信仰の領域に属するとした(カント)。

キュニコス(犬儒)学派

魚も、ほとんど人間なみの知性がある証拠を示している。魚は射精の必要を感じると、隠れ場所から出てきて、表面がざらざらしたものに身を擦りつけるのだ。

作品は、その作品を味わう人物の教養、気質、性格があってはじめて意味をなす。

手ほどきなくして、美は成立しない。

『こうもり』の美しさを見抜くには、それが『こうもり』であることを知っていなければならない。

キッチュ(通俗趣味)

「レディ・メイド」とは、芸術家が無償の身振りによって選んだという事実のみをもって、芸術作品に変貌する匿名のオブジェのことである。

キリスト教はプラトンに多くを負っている。

人類の歴史は技術の歴史と一致する。

プロメテウス的論理

パノプティコン(一望展望装置)の原理

遺伝で受け継がれる身体の特徴や性格は、やはり選ぶことができない。

成文化されていない暗黙の法として、自然法というものが存在するとされる。

自然法は「アプリオリに(先験的に)」人道的だと思われている事柄を基礎としていて、・・・

間主観性(存在する者同士の関係)

ヘーゲルは、幸福な民族には歴史がないとさえいっている。

死者への忠誠を示し、死者のことを忘却せず、数百万もの人々の死を無駄にしないため、そして警戒の心構えを確立するためだ。

僕はいつも、僕を侮辱する連中を許してきた。けれどリストは取ってある(サンペ『いくつかの不思議』Denoel,1998)

ニヒリズム(虚無がすべてに勝るという考え方)

自分をあるがままの姿とは別ものだと想像しようとして、人間が発揮するこの特異な才能のことを、ボヴァリスムという。

精神分析医のデタラメを『決して』信じちゃいけない。

アタラクシア(悩みのない状態)

ソフィストたちはプラトンにとっての大敵だった。

「私は真理であり生命である」とキリストはいう。

遠近法主義(真理は存在せず、視点だけが存在するという立場だ)

知性の最初の働きから生まれる根源的な誤りは、後から遅れてもたらされる治療薬がいかに秀逸であっても、修復できないだろうからだ。

そもそも客観などというものは存在しないのだから。

フランクフルト学派(アドルノ、ホルクハイマー、マルクーゼ、さらにハーバーマス)

 

 

2020年9月 9日 (水)

中村うさぎ・佐藤優『死を笑う うさぎとまさると生と死と』毎日新聞社

西洋はキリスト教の社会なので、一回限りの人生しかないんです。しかし、仏教圏では輪廻転生があるので、死んでも生まれ変わります。そんな死生観が少なからずチェスや将棋のルールに関係しているとは思いますね。

科学者にとって197回と200回は違うんですよ。

男らしさ・女らしさという幻想に一番強くとらわれているのが、実はゲイなんですね。

ナショナリズムって、なんの訓練もしなくていいんです。

中世の墓の棺には「メメント・モリ」と刻んだレリーフを入れて、「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句を、生きている人たちに発信していました。

『三代目襲名』・・・・・田中邦衛扮する朝鮮人が、「田岡さんについていくヨ、差別しなかったのは田岡さんだけヨ」と言って、いっしょに戦うんです。

『沖縄やくざ戦争』

その物語は、「ヨハネの黙示録」に描かれている世界ですよね。全部パトモス島でヨハネが見たまぼろしですからね。

 

2020年2月21日 (金)

中島義道『過酷なるニーチェ』河出文庫

『ツァラトゥストラ』は、超人(候補者)のための書なのであり、それを自覚している者にとってだけの書なのである。

ニーチェは、キリスト教(パウロ主義)がもともと神は存在しないのに、あたかも存在するかのように2000年にわたってヨーロッパ人を騙し続けたことが赦せなかったのである。

ニーチェの主張するニヒリズムとはパウロ主義とプラトニズムに遡るヨーロッパのニヒリズムであること、・・・・・

エリーザベト・ニーチェが兄を天才に仕立て上げようというもくろみで編纂した、よってあまり資料的価値のない『力への意志』・・・

カントこそ、「神がもともと死んでいる」ことを暴いたのではないか?神の比重を無限小にまで低め、神が生きていても死んでいても同じことだと呟いたのではないか?カントは神の存在証明が有効ではないことを示してみせたが、神の不存在も証明できないことを示したのである。その代わりに、カントは「理性」を神の位置に据えた(理性信仰)。

カント倫理学のかなめは、善悪の内容があらかじめ決まっていないことである。それは、各自がそのつど理性の声を聴いて(自律)決定していくものなのだ。

要は、ワグナーの「不誠実」が耐えがたくなったのであろう。

彼の世話をした母や妹を、自分の思想を妨げる者として徹底的に嫌った。

 

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