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読書論

2017年2月22日 (水)

小谷野敦『宗教に関心がなければいけないのか』ちくま新書

そもそも、最近はやっている「反知性主義」というのは、米国で、知識人の専制を批判する思想のことであり、・・・

池内は、・・・「反知性主義」などと言って他人を罵倒する人のものを読まないことが反知性主義に陥らないための第一歩だと述べている。

仏僧は、泥棒に入られても警察に届けてはいけない、という話がある。

『積木くずし』・・・・・相談に乗った警視庁少年課の心理鑑別技師が、門限を過ぎて帰ってこなかったら決して家に入れないでくださいと言い、もしそれで死んだら、それは寿命です、と言ったのだ。

芥川龍之介と太宰治が、キリスト教に影響を受けていることは知られている。

ニーチェは、道徳をキリスト教の産物と考え、これを批判した。ルサンチマンというニーチェの用語は、能力もない者が能力のある者を恨む感情のことで、ニーチェはこれもキリスト教の生み出したものとして批判した。しかし、マックス・シェーラーは、ルサンチマン批判には同意しつつ、それはキリスト教というより、近代の民主主義が生み出したものではないかとした。

2017年1月 9日 (月)

小谷野敦『文章読本X』中央公論新社

削る時に、一番削るべきものは、副詞である。

紫式部のあとに紫式部なく、シェイクスピアのあとにシェイクスピアなしで、あるジャンルで頂点に達した作家がいると、そのジャンルではそのあとしばらく、天才は現れない。

志賀直哉の小説「焚火」は、芥川龍之介が衝撃を受けた作品であり、・・・

ルネッサンス期に、それまではラテン語が公用語だったのを、ダンテがイタリア語で、チョーサーが英語で、ロンサールがフランス語で、・・・

なお、自嘲的に、日本は米国の属国だとか、五十一番目の州だとか言う人がいる。これも敗戦後、連合国軍の占領下で久米正雄が、やや諧謔的に、米国の州になればいい、と書いたのに端を発しているが、・・・

洋の東西を問わず、近代以前においては、文学の一等偉いものは詩であった。アリストテレスの『詩学』も、・・・

けだし、というのは、色々考えた結果、といった意味で接続詞的に使われる。

『卍(まんじ)』は、私の推定では、ドイツのポルノ小説『ある歌姫の回想』がネタ本だが、・・・

丸谷は・・・・・たとえば「天皇は神聖にして侵すべからず」というのを意味不明だとしているが、これは過去のフランス憲法やバイエルン憲法にあったものをまねたものだ。

ぼかすのでは森鷗外が有名である。

「奇跡の人」というのはヘレン・ケラーではなくてサリヴァン先生のことなのだが、・・・

 

2016年12月12日 (月)

大塚愛子『フェミニズム入門』ちくま新書

十八世紀欧米で形成された近代自由主義思想の申し子として生まれたフェミニズムの歴史は、・・・

クリトリス・オーガズムから膣オーガズムへの快楽の移行を女性の性的成熟と論じたフロイトの性理論が、・・・

ラディカル・フェミニストは、レイプを、男性のコントロールのきかない性欲の突発的発動などではなく、男性の女性憎悪に基づく暴力的支配欲に由来すると捉える。

心理学は、生物学とともに女性抑圧の正当化のために利用され続けてきた。なかでも最も問題が多いとされたのが、フロイト理論である。

メアリ・デイリは、神=父と掲げる父権一神教を西洋家父長制の原点とみなしている。

男性は性を買うと称して、実際は恣意的な性暴力を行使する権利を得ようとしているのである。

和辻哲郎以来の日本の倫理学は、人権意識を欠落した美学的色彩の強いものである。

 

2016年11月30日 (水)

芝蘭友『死ぬまでに一度は読みたい ビジネス名著280の言葉』かんき出版

組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある。天才に頼ることはできない。天才はまれである。

町おこしやイノベーションが生まれる現場にはたいてい3種類の人間がいるといわれる。よく知られているのは、「よそ者」「若者」「バカ者」である。違う業界の視点を取りいれられる者、古いしきたりや枠を取り外して動ける者、ひたすら真剣に打ち込める者である。

人は厳しく損益を問われない限り、経営者として育つことはない。

かつて「難問は分解せよ」と哲学者のデカルトは言ったが、問題解決とは分解することである。

ジョエル・パーカー『パラダイムの魔力』はパラダイム・シフトを起こす人間を4タイプに分けている。1つ目は研修を終えたばかりの新人、2つ目は違う分野から来た経験豊富な人、3つ目は一匹狼、4つ目はよろずいじくりまわし屋である。

2016年11月10日 (木)

齋藤孝『大人のための読書の全技術』KADOKAWA

テレビやインターネットで知識を学んでも、残念ながら読書で得られるような、「体系だった使える知識」は得られません。

「テキスト論」という考え方があります。「作品は作者のものじゃない。読者のものなんだ」という考え方です。「読者が解釈することによってはじめて作品が意味を持つ。その意味は読者が見出すものだ」ということであり、「だからこそ私たちは、作者について全然知らなくても作品を味わうことができるのだ」というわけです。

呼吸法も、精読する際に役立つテクニックです。・・・・・具体的には、三秒間鼻から吸って、二秒止めて、十五秒で口からゆるやかに吐いてください。息を吐いているときに、もっとも集中力が高まります。

2016年10月24日 (月)

周東寛『『養生訓 病気にならない98の習慣』』日経プレミアシリーズ

少なくとも就寝2時間前までには、食事を終えるようにしてください。

飲酒は週休2日にして肝臓を休ませてあげましょう。

食後は静かに横になるのが正解です。

健康な人なら、食後30分~1時間程休んだあとで、軽い体操やウォーキングなどを行なうと、いっそうの健康効果が期待できます。

肝臓は〝沈黙の臓器〟といわれるように、最後の最後まで弱音を吐かずに働き続けます。

うがいをして歯をみがいていから、水を飲んだりごはんを食べましょう。

大腸がんは現在、日本人女性のがんの死亡率トップであり、・・・

お風呂に毎日入ったとしても、からだを洗うのは3日に1回程度で十分

人の子である以上、親を養う道を知らなくてはならない。親の心を楽しませ、親の願いにそむかず、怒らせず、心配もさせず、季節の暑さ寒さに応じて居室と寝室を快適にし、飲食の味をよくし、誠実をもって養わなくてはならない。

子たるもの、ときどき親のそばについて、古今のことを静かに語ってなぐさめるがよい。

「親孝行」のルーツは、儒教にあります。

子どもを少し空腹がらせ、少し寒がらせるくらいのほうがいい。

高橋和夫『中東から世界が崩れる イランの復活、サウジアラビアの変貌』NHK出版新書

シーア派の雄であるイランとスンニー派の中心であるサウジアラビア・・・

サウジアラビアは近代国家としての内実を備えていない。

イランがペルシア人の国であり、アラブ人の国ではない

サウジアラビアはイスラム教の聖地であるメッカ、メディナを抱えている。

ムハンマドは、イエスの次に神様に選ばれた預言者だ。

イスラム的発想では、同じ神様(唯一神)が人類の発展段階に合わせて、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を示したと考える。

もともと原理主義という考え方は、キリスト教から来ている。

クウェートやバーレーン、カタール、アラブ首長国連邦などは、形式上は主権国家だ。しかし、近代国家とは言えない。

ありていに言えば、中東で〝国〟と呼べるのは三つだけだ。イラン、そしてエジプトとトルコである。

実は、現在の中東イスラム世界の国境線は、第一次世界大戦後にイギリスとフランスによって恣意的に引かれたものに過ぎない。

イラン革命は、王様を追い出すことで現在のイスラム体制をつくり上げた。

ISは、もともとアルカイーダの分派である。

2016年10月15日 (土)

吉見俊哉編『カルチュラル・スタディーズ』講談社選書メチエ

トッツィーとは「かわい子ちゃん」の意味で、・・・

「クィア」は、もともと「おかま」とか「変態」という意味の侮蔑的な言葉だが、・・・

サイボーグとは、「サイバネティクス・オーガズム」の略で、・・・

2016年10月 8日 (土)

鹿島茂『悪の引用句辞典』中公新書

ジンメルによれば、人間というのは、問題にはすぐに到達できるが、解決にはすぐに到達し得ないのを本質とする存在だという。

叱るよりも、優しくしているほうがはるかに楽だからである。

大衆は単純であり、単純なことしか理解しない。

賢い敵は恐ろしくない。本当に怖いのは愚かな味方だ。

真のエリート教育とは、エリート教育を馬鹿にすることができる総合的エリートを育てることにほかならない。

フロベール研究には『ゴンクールの日記』が必読文献といわれる。

学生というのは、無知蒙昧なくせに、教師に対する識別力だけはもっている。つまり、これはたんにテクニックしか伝授できない教習員か、教養と学識に裏打ちされた本当の学者かということを瞬時に見分けてしまうのである。

かつての学生の心の中に最後まで残るのは、決して「教えられたこと」ではない。「あの先生は偉かった」という「恩師」のイメージである。

生涯の伴侶を選ぶときには、「好きなもの」が一致する人よりも、「嫌いなもの」が一致する人を選べと勧めているのだ。

マルクス&エンゲルスの功罪はさまざまにあるが、その「罪」の一つは、サン=シモンとフーリエの思想を「空想社会主義」と総括してしまったことだろう。

2016年10月 1日 (土)

小野田寛郎『わが回想のルバング島』朝日文庫

当時の私にとって、第一の戦力である弾薬の数のことなど、絶対に話せるものではなかった。

情報勤務者の常として、メモすることは極力避けなければならない。

集団行動で落伍者を出さないためには、最も弱い者を基準として行動するほかに方法がない。

バナナやヤシだけでは戦うだけの体力の維持が困難である。

私は長い戦いの中で、健康でなければ頭脳が完全な働きをしないことを身をもって体験している。

思考の方も、体力が低下している時に決して積極的な案は出てこない。

過去にあった事例は秘密戦には通用しないと心得よ。常に新しい手段方法が必要だ。

何がないからできないでは、自分から無能を証明していることと心得よ。

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