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読書論

2020年9月15日 (火)

谷沢永一『400字で読み解く 明快 人間史』海竜社

我が国は古代から個人主義であった。

世界の宗教で最も経典の多いのは仏教である。

世に中立的な歴史は、金輪際ありえない。

孟子の本領は、・・・・・争気の強すぎる押し付け気味には、いささか辟易せざるを得ない。

ウェーバーの発生論は、西ヨーロッパに限っての現象である.

 

2020年9月12日 (土)

外山滋比古『男の神話学』中公文庫

シェイクスピアの作品には、しっかりものの女とすこし頼りないところのある男との組み合わせがよく出てくる。

経済力を失ったとき、男がいかにみじめなことになるか。

シェイクスピアが、本当に悪い奴は、にこにこしていて、ぐさり、とやる、と言っている。

昔、ナバジという国があった。火山爆発で埋没してしまっていまはない。

さだかに見えない女性は実際以上に美しく見えるのである。

ガミガミ言われたけりゃ結婚しろ。ほめられたけりゃ死ね(アイルランド)。

シェイクスピアの芝居には、女が男装して世の中を欺く趣向がよく出てくる。・・・・・その逆が、わが歌舞伎。これは男が女に化ける。

船が難破したとき、あせって泳いだりしようとするとたいていは溺死するそうだ。

 

2020年9月 8日 (火)

佐藤優『読書の技法』東洋経済新報社

神学を学ぶには、哲学の知識が必要になる。シュライエルマッハーも言うように、神学はその時代の哲学の衣装を着ており、その時代時代の哲学の言葉を借りて概念を表す。

中世の図書館では、本は学生に1冊しか貸してくれず、その本をすべて筆写し終わるか、完全に暗唱するまでは、次を貸してくれなかった。

読者が知りたいと思う分野の基本書は、3冊もしくは5冊購入するべきである。・・・・・その理由は、定義や見解が異なる場合、多数決をすればよいからだ。

鳥は卵から孵化していちばん初めに見たものを自分と同じ動物と考える。

学術的な真理は本来、多数決とはなじまない。

真ん中くらいというのは、実はその本のいちばん弱い部分なのである。

否定神学とは「~である」と積極的に定義することを避け、「~でもなければ、~でもない」という形で消極的に事柄を表現する技法だ。

民族て問題を理解する場合、経済合理性や人権という切り口から問題を解明しようとしてもそれはあまり意味がなく、特定の人間集団が持つ神話・記憶・象徴といった非合理的に見える現象の内在的論理を解明することが不可欠であるということをスミスは言いたいのである。

過激になったナショナリズムを沈静化することは至難の業である。

ノート作りのいちばんの天才はレーニンである。

知は一定の熟成期間を置いた後にしか身につかない。

民族について、学界では、言語、地理的共通性などの歴史を持つ客観的基準を重視する原初主義と、近代以降の自己意識を重視し民族という概念が流動的であるとする道具主義対立している。アカデミズムでは原初主義が主流だが、マスメディアでの報道は道具主義に基づいている。

教科書とは、教師がいる環境を想定しているので、説明不足が許されるのである。

人間は嫌いで意味がないことは記憶しない。

客観的なデータを記憶しておくことが、外交官や新聞記者になった場合、いかに役に立つかという話をした。

ウェストファリア条約で築かれた国際社会の基本的な「ゲームのルール」は今日でも有効なのだ。

だいたい革命運動やテロを伴う国家改造運動は、知的エリートが起こす。現在の体制で、恵まれた地位を得ていない知的エリートが、困窮している人々の立場を代行して行うということになる。

言語には個性がある。ただし、ある人がまったく自分の感覚、感情、気分などの内的体験を記述するような私的言語は、他人に理解されないので、言語としての機能を果たさない。それだから、ウィトゲンシュタインは私的言語を否定した。

日本が北朝鮮との間で対話を回復し、あの体制の中にも必ずある、優れた知性と接触する可能性を探るのだ。その作業が拉致問題の解決に向けた環境を整備するのである。

夜は悪魔の支配する時間なので、夜中に原稿を書いてはいけない。夜中に原稿を書くことを余儀なくされた場合、翌日太陽の光の下でもう一度その原稿を読み直してみること(ディートリヒ・ボンヘッファー)。

なぜチェコ人は墓地にこだわるのだろうか。それはチェコ人がドイツ、ロシア、ポーランドなどの大国に囲まれているからだ。このような大国、大民族に囲まれ、チェコ人は常に同化の危険にさらされている。・・・・・墓地を大切にすることによって、自らの祖先と対話し、受け身にならざるを得ない状況でも、チェコ人としての名誉と尊厳を守るために譲ってはいけない線を、死者たちとの間で確認し直すのである。

ファシズムは、結局、国民に排外主義という病理をもたらす。

国家が企業活動に直接関与するという手法は、ファシズムと親和的である。

難しい事柄について、水準を落とさずに、わかりやすく話す・・・

外国語の書籍は、易しい順に法律書、経済書、歴史書、哲学書、小説となる。最も難しいのが詩だ。

 

2020年8月31日 (月)

丘沢静也『マンネリズムのすすめ』平凡社新書

戦争中の残虐行為をみれば分かるように、直接の下手人は、普通の人たちなのである。

教養は、専門の下請けではない。専門に劣らず大切なはずだ。専門は仕事に結びつくが、教養は暮らしに関係する。

ギリシャ人はなにかにつけて「創始者」や「起源」というものを考えたらしい。

ボスの仕事は、隙間を埋めること、盲点に気づくこと、連絡の付くところにいること。

指揮者トスカニーニは、オペラ歌手を低く見ていた。

全共闘には共同体の幻想のようなものがあった。

一流じゃない奴ほど、一流好みになるわけだが。

「おれはゴミだ。処分するしかない」とつぶやいているそうだが、「自分の無力に思いあがるな」(エンツェンスベルガー)。もしも君がゴミなら、ゴミの分際で自分の始末を勝手に考えるな。再利用という手もあるのだ。

 

2020年8月27日 (木)

佐高信『わたしを変えた百冊の本』講談社文庫

すべては書き出しが決める。書き出しが勝負なのである。

『西部戦線異状なし』・・・・・おれたちはみんな貧乏人ばかりだ。・・・どうしてフランスの錠前屋や靴屋がおれたちに向かって手向かいしてくると思うかい。・・・ここへくるまでにフランス人なんか一度だって見たことがねえ。・・・そいつらだっておれたちと同じように何がなんだかさっぱり知りゃしねえんだ。

三島由紀夫が太宰を嫌ったのは有名な話である。

騙されるということ自体がすでに一つの悪である。

 

2020年8月15日 (土)

岩田健太郎『99.9%が誤用の抗生物質 医者も知らないホントの話』光文社新書

副作用の発生しない抗生物質は、(残念ながら)この世の中には存在しません。

インフルエンザの治療薬、タミフル。

ウイルスとは、細菌よりも小さな微生物のことです。

抗生物質で殺せるのが細菌、殺せないのがウイルス、・・・・・

ノロウイルスはロタウイルスと違い、残念ながら有効なワクチンが開発されていません。

抗生物質はあくまでも「細菌を殺す薬」であり、基本、「細菌を殺すだけ」の薬です(ちょっと例外もありますが)。

CTは、ようするに、精度の高くなったレントゲンです。

CTのマイナス面もあります。なんといっても、放射線の問題です。

 

谷沢永一『百語百話 明日への知恵』中公新書

理由無しに結ばれたものは、理由なしに離れ去るものです。

政治は幾重にも錯綜した利害関係を、広く見渡して調整する高度の技術である。絶対に公平で万人のことごとくが、納得し得る解決が本来あり得ない以上、政治の採決は各方面から怨みを買うであろう。それら不満の矢を全身に浴びつつ、なお次の機会へと望みを繋がせる対応は、各方面から人格的な信頼感を集め得ずしては不可能であろう。

所詮は人生のすべてが演技であり、・・・・・

普通に「個性的」と見られているのは、単に歪んで曲がった偏僻に過ぎぬのではあるまいか。

何時の世にも絶えない無能な不平派が、人の事は棚に上げて盛大に陰口を叩く。

人間の不服は常に、その原因を自己自身の外部に求める。

人には生まれつきの性分があって、それを矯め直すのは不可能に近い。取り立てて世間に害を与えぬ限り、放っておくしか他に方法はないのである。・・・・・理解力の程度にも無限の差がある。・・・・・無駄なお説教は徒労でしかない。・・・・・むしろ年齢と正比例して極端化してゆくのが常である。

スターリン、トルーマン

エルネスト・チェ・ゲバラ『ゲリラ戦争 武装闘争の戦術』三一書房

武器をもたない同胞を汚辱と貧困につきおとしている社会体制を変革するためにたたかうのである。

勝てそうでないかぎり、いかなる会戦も戦闘も小衝突もやらないというのが基本原則である。

ヒット・エンド・ラン(撃っては逃げる)

ゲリラ部隊と正規軍のあいだのどのような戦闘においても、発砲のやり方を見ただけで両者を識別できる。

ゲリラ戦士が独裁者の軍隊にくらべて道徳的に優越していることを効果的に示すのである。また特別の場合を除いて、自己弁護の機会をあたえることなしに犯罪者を処刑してはならない。

ゲリラ部隊の人数は10人から15人を越えてはならない。

ゲリラ部隊の移動速度はその部隊中で一番足のおそい人間の速さと同じになるということを忘れてはいけない。

けわしい山や谷がないということは、普通その土地に人が住むことができ、一定数の農民がいるということだ。

ゲリラ戦士とは、人民とともに解放への熱意に燃え、平和的な解放の道がとざされたとき戦闘の口火を切り、たたかう人民の武装した前衛となった人たちである。

2020年8月 9日 (日)

白戸圭一『アフリカを見る アフリカから見る』ちくま新書

ケニアにおけるキャッシュレス決済の普及のように日本の先を行くビジネスモデルも出現している。

サハラ砂漠以南のアフリカ49ヵ国(サブサハラ・アフリカ)

現在のアフリカで最も注目される国を一つだけ挙げろと言われれば、エチオピア以外にない。

人間には、集団になると一人の時よりも極端な意見を口にしたり、極端な行動に走ったりする習性が備わっているそうだ。

北朝鮮とマレーシアの国民が互いにビザなしで渡航できた・・・・・

南アの最大民族ズールー人の・・・・・

マリは南スーダンと違って、アルカイダ系やIS(イスラム国)系といったテロ組織もいるわけだから。

 

響堂新『飛行機に乗ってくる病原体ー空港検疫官の見た感染症の現実』角川oneテーマ21

潜伏期(原虫が体内に侵入していから症状が出るまでの時間)

今から振り返ってみれば、野口英世の〝発見〟は完全な間違いだった。黄熱病は、細菌ではなくウイルスによって引き起こされる病気なのだ。ウイルスの姿を光学顕微鏡で直接捕らえることはできない。

実はこのO-157、先進国に多く、途上国ではほとんど見られないという特徴がある。

プリオンは、煮ても焼いても死なない不死身の病原体。

狂犬病は、動物の命を奪うだけでなく、動物から人間にも感染し得る。発病するとほぼ100%死亡する極めて恐ろしい病気である。

破傷風菌のように酸素があると生きられなくて、土の中に潜んでいる細菌もいる。

 

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