和田秀樹『痛快!心理学入門編 なぜ僕らの心は壊れてしまうのか』集英社文庫
ヒステリーは「心」の病気であって、「脳」の病気ではありません。
本人が忘れていた過去の辛い記憶などが、ヒステリーの症状を産みだしているのです。
もっと大事なことはフロイトが「夢の持つ意味は、人それぞれに違う」と考えた点にあるのです。
神経症はその名前からしばしば誤解されているのですが、神経や脳の組織とは直接の関係はありません。
「子どもの素行が悪くても放っておけばいい」と言うのは、あまりにも乱暴な考え方だと言うしかありません。
トラウマがPTSDを引き起こすかどうかの一つのポイントは、家族や友人のサポートです。
要するに「知」のないところに「情」は育たないと考えるべきなのではないでしょうか。
ある学者の理論を理解するには、彼がその理論にたどりついたストーリーも大切になってくるのです。
今の精神医学では、心の病というのは、原則的に脳の故障と考えます。だから、薬を使って治すという考え方が主流になります。
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