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心理学

2022年9月19日 (月)

和田秀樹『痛快!心理学入門編 なぜ僕らの心は壊れてしまうのか』集英社文庫

ヒステリーは「心」の病気であって、「脳」の病気ではありません。

本人が忘れていた過去の辛い記憶などが、ヒステリーの症状を産みだしているのです。

もっと大事なことはフロイトが「夢の持つ意味は、人それぞれに違う」と考えた点にあるのです。

神経症はその名前からしばしば誤解されているのですが、神経や脳の組織とは直接の関係はありません。

「子どもの素行が悪くても放っておけばいい」と言うのは、あまりにも乱暴な考え方だと言うしかありません。

トラウマがPTSDを引き起こすかどうかの一つのポイントは、家族や友人のサポートです。

要するに「知」のないところに「情」は育たないと考えるべきなのではないでしょうか。

ある学者の理論を理解するには、彼がその理論にたどりついたストーリーも大切になってくるのです。

今の精神医学では、心の病というのは、原則的に脳の故障と考えます。だから、薬を使って治すという考え方が主流になります。

2022年2月27日 (日)

将棋面貴巳『従順さのどこがいけないのか』ちくまプリマ―新書

ミルグラムにとって最大の関心事は、いつどのようにして教師役が心理学者の「権威」に逆らうか、という点にありました。

ごく平凡な人でも、ある権威からの指示がありさえすれば、どんな非人道的な行為であっても行う。

悪は、実のところ、思考停止状態の「凡庸さ」から生まれる。

自分個人の立場を強く主張し、多数派に抵抗することは、日本社会では「大人ではない」と評されます。

服従の本質というのは、人が自分を別の願望実行の道具として考えるようになり、したがって自分の行動に責任をとらなくていいと考えるようになる点にある。

最も実行しやすい不服従の手段は、「沈黙」することです。

2021年1月15日 (金)

南博『社会心理学入門』岩波新書

アメリカの軍隊では、一人一人の兵隊は、その属している部隊というメカニズムの部分品として行動するように訓練されている。つまり、その部隊で果たしている部分品としての役割を離れたら、一人の兵隊としてそれ以上行動するのは意味がないとされる。だから、戦闘のばあい、部隊から離れて一人になったときは、もっとも早く、もっとも安全に、敵に降参する方法を教えられる。

ヴェブレンのいう「よく訓練された無能力」

ヒトラーは、『わが闘争』のなかで、街頭演説は、夕方、勤めから帰ってくる疲れた人たちの被暗示性が高くなっているときにやるのが効果的だと書いている。

かつてヒトラーは、嘘の宣伝は大嘘ほど効果があるといったが、大規模な嘘は、その非合理性をいちいち追求する余裕を与えず、民衆の批判的精神をおしつぶすのに役立つ。

 

2019年6月14日 (金)

サトウタツヤ『心理学の名著30』ちくま新書

何事も利点は欠点、欠点は利点である。

『精神分析』の目次構成は、フロイト自身が研究してその成果を公表したのとちょうど逆の順番になっている。つまり、彼は神経症の治療から始め、夢に注目し、その後、日常的なしくじり行為にも目を向けるようになったのである。

正義の反対語は「悪」だと思っている人が多いが、そうではない。正義の反対語は「もう一つの正義」である。

マズローが重視するのは自己実現である。

ストレスは機械工学の専門用であり、・・・

鏡を置いて、あたかも自分の手があるかのように見せると、幻影肢の感覚が無くなるということをラマチャンドランは明らかにした。・・・・・手が無いが故に痛みを感じ、鏡を用いて、あたかも、手が存在するような演出をすると痛みは無くなるというのである。

 

2015年10月 1日 (木)

内藤誼人『成功者の習慣が身につく「超」心理術』東洋経済新報社

ディズニーは、最初のディズニーランドの建設途中、すべての施設でいちいちしゃがみこみ、眺めをチェックしていったという。なぜなら、子どもの背の高さで見たかったからだ。

大好きな仕事に打ち込んでいる時、それは「努力」だが、イヤな仕事にしぶしぶ取り組んでいるときは「苦労」である。努力と苦労には、そういう違いがある。

満点のさらに10倍ほめる。

プライミング効果

自分の夢はかなうと強く信じている、これも成功者の特徴の一つだ。

朝起きたら「よーし、やるぞ」、・・・・・

自分の持っているお金を計算しているうちは、まだまだお金持ちではない(アンドリュー・カーネギー)。

階段を一段上ると、四秒寿命が延びる。

何かを自分に思い込ませるには、それを一〇〇回繰り返せばいい。

人間が一番ヤル気をかき立てられるのは、成功と失敗の可能性が五分五分の時だ。

成功者になりたければ、ポジティブなことしか口に出さないこと。

2015年8月30日 (日)

ロルフ・デーゲン『フロイト先生のウソ』文春文庫

心理療法は100年も前から存在しているのに、世界は悪くなる一方だ。

古い理論がパッケージだけ変えて再登場することも少なくない。

人生は悲惨だ。限界は現実に存在する。どんなことにも代償はある。何事もタダでは得られない。われわれは生きている限りこの状態から脱することはできない。

プラセボ効果を上回る効果のある心理療法はただの一つも存在しない。

心理療法には計り知れないほどのメリットがある。明白な治療ミスがあっても患者のせいにできる点である。

広告費の少なくとも半分がどぶに捨てられてしまった、ということは分かっている。だが、残りの半分がどこへ行ったかは分からない(ヘンリー・フォード)。

プラトンは『政治論』のなかで、神話や伝統を規制すべきだと述べている。それらの「有害な価値観」を青少年が手本としてしまう危険があるから、と。

ソクラテスが、人間の記憶力は文字の発明によってダメになるだろうと述べている。

彼らが抱える問題は、ベトナムのジャングルでの記憶がとんでもないときに唐突にわき上がってくることにこそあるのだ。

ナチスのような全体主義政権の支配者たちが人道上の罪を犯すのは、劣等感を感じているがゆえではない。自分の価値を誇大妄想的に過大評価しているからこそ、他者を無価値だと見下しているからこそ、あのような犯罪を犯すのである。

社会的弱者は、「自分の人生がうまくいかないのは、差別を受けているからだ」と考える。しかも、実際には差別のせいでないことまで差別のせいにしてしまう。貧困層のアフリカ系アメリカ人は、ありとあらゆる不都合を白人の「人種差別」のせいにすることによって心理的「緩衝装置」を得ている。

社会的差別を受けている集団に属している人々は、自分の状況をもっぱら自分と同じ境遇にある人と比較することによって自尊意識を保っている。

心理療法にはおまじない以上の効き目はない。心理療法の「効果」と言われているものは、実は「プラセボ効果」に過ぎない。

2015年7月 8日 (水)

クリフォード・アレン『健康な精神のために 異常心理の発見』角川選書

私たちがまず第一にしなければならぬことは、精神病患者が言うことを理解することであり、次に彼らが言わないこと、彼らの思考の奥にひそんでいることを理解することである。

私たちがおたがいの国語(あるいは一つの世界語)を理解できさえすれば、人間は皆同じようなことを考えていることがわかるだろう。

フロイトのあのすばらしい諸発見の前にはブロディやジャネなど多くの人の地ならしがあった。

催眠術は主観的な状態であるといえる。催眠術にかかるわけは、・・・むしろ被術者に生じた精神異常状態が催眠術にかかる原因なのである。

私たちは意識の主塊から解離された小さなカケラを持つ場合があり、このカケラをユングは「コンプレックス」と名付けた。このコンプレックスというものは、ひとつのまたは一群の考えとある情動とが結合したものにほかならない。

自由連想法・・・患者は長椅子に横たわり、患者が話しつづけるあいだ、医師は患者の頭の方の椅子に腰かける。

書き損ないは、言い損ないとよく似ている。

フロイトに反対しようとするなら、フロイトの発見のほんの一部でも認めてはだめである。というのは一部が他部としっかり組み合っているので、もし一つのことを正しいと認めると、彼の考え全体が正しいのだと認めざるをえないことになってしまう。

人類の尊厳に最大のショックを与えた発見

  1. 地球が太陽の周りをまわっているのだというガリレオの説
  2. ダーウィンの進化論の発見
  3. 無意識の本体を明らかにしたこと

少女たちが姉に対してよりも大きな憎しみを抱くただ一人の人物、それは母親である(バーナード・ショオ)。

フロイトは約四〇年のあいだ一日八時間から一〇時間も患者たちの無意識を研究したことを忘れてはならない。フロイトを批評する前に、自分にはどれだけの経験があるかを反省したいものである。

フロイトの発見の本質的な部分は自由連想であることを見てきた。

国民的、民族的傾向があるというのも真実であるし、家系によって精神病や天才など異常な精神に強い優性がみられるのも間違いのない事実である。

イギリスのエリザベス女王、キャサリン王妃、スウェーデンの女王クリスティーナは皆同性愛の要素を持っている。

2015年5月31日 (日)

香山リカ『劣化する日本人 自分のことしか考えられない人たち』ベスト新書

「新型うつ」は、うつ病の症状があってそう診断され、自宅療養が必要という診断書が発行されて休職に入ったとたん、元気にすごせるようになるという奇妙な〝病〟だ。

なぜ、私たちは急激に「時空間を超えて考える」「想像力を駆使して他者の立場で考える」という長年、身につけていたはずの能力を手放そうとしているのだろうか。

私たちにとっていちばん気になり、違和感を覚えるのは「自分と比べて明らかに異なる対象」ではなくて、「限りなくそっくりに見えるが、実は細部が違う(かもしれない)対象」だというジジェクの指摘は、まさに「ヘイトスピーチの対象がなぜ在日韓国・朝鮮人にのみ向かうのか」という問いの答えになっているのではないだろうか。

・・・・・そうした些細な特徴が彼らをたちまちエイリアンにしてしまう

2013年10月25日 (金)

星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』祥伝社新書

大人の発達障害は、適切な薬物療法やカウンセリングなどを受ければ、十分、治療可能なのです。

発達障害には一芸に秀でた人が多く、歴史上の偉人たちのように一流の科学者、芸術家、音楽家などになる人が少なくありません。

『徒然草』に記された日本初のアスペルガー症候群の事例。

チャウシェスクの子どもたち。

2012年12月15日 (土)

内藤誼人『20代で絶対学んでおくべき心理術』東洋経済新報社

提案をするときには、必ず三つは代案を用意せよ。

会社の備品を大切に使えないような新人は、もうダメ。会社の封筒をクシャクシャにしてゴミ箱に捨てない。

人を見るときには、優れたところだけを見てあげるのが正解である。

私は、「タバコを1本わけてもらえませんか?」と求められたときには、箱ごとあげてしまうようにしている。

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