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経済学

2017年10月12日 (木)

富山和彦『なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略』PHP新書

この人類史上初の少子高齢化起因による人手不足は、地方経済から始まった。

日本のGDPと雇用のおよそ七割を占めるのは、製造業ではなくサービス産業だ。

上場企業の経済活動が日本のGDPに占める割合は30%程度にすぎない。

日本企業は、ROEが低いだけでなく、売上高利益率(ROS)も低い。

農業は農産物、食品という「モノ」を扱っているので一種の製造業と考えることもできる。

注意しておいてほしいのは、法人税引き下げだけで、そんなナイスな現象が起きるほど、グローバル経済圏は甘くないということだ。

日本の本社は「つくり込み」が強いと言われる。あるいは「すり合わせ」が得意だ。

ラディカル(破壊的)イノベーションを起こす場合、純粋に民間資本と民間の知恵だけではできないということである。

GPSやインターネットは、その巨大な公的資金投下があって、初めて成立した技術である。

中小企業の9割以上は非製造業である。

地域で濃密な寡占構造をつくられてしまうと、圧倒的に物流効率と管理効率でかなわなくなる。100メートル歩くごとにセブン-イレブンがあるので、集中的に管理できるだけでなく、物流もあっという間に終わる。

日本人が侍文化ではなく農耕文化の遺伝子を持つことは、現在の会社のシステムを見れば明らかだ。

ローカル経済圏で生産性を上げるのは、規模の経済性ではなくベストプラクティス効果である。

2017年10月 7日 (土)

ヨラム・バウマン『この世で一番おもしろいミクロ経済学 誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講』ダイヤモンド社

埋没費用は、海に沈んだオレの宝箱みたいなもんか。絶対に取り戻せない。

サンクコストは、埋没させる前には意味がある。

今日のお金は明日のお金より価値が高いんだ!

期待値がゼロ以上の賭けも存在する。でもカジノの中には絶対ない。

混んでいる高速道路では等速の法則がある。

歴史を見ると、多くの飢餓は食糧不足のせいではなく、お金不足のせいで起きているんだ。

2017年10月 2日 (月)

大竹文雄『競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには』中公新書

競争が少ないと、自分の本当の長所を知ることができない。

「他店対抗」という広告の狙いは、消費者に他店よりも家電の価格が安いことをアピールすることにあるのではない。広告の狙いは、ライバル店の価格戦略を変更させることにある。

「他店価格対抗」という広告の意味は、顧客に対して必要以上に値下げせずに済むよう、ライバル店に対して「価格競争をするな」というものであり、「もし価格競争をしかけたら、お互い損をするように罰を与える」というものなのだ。

経済学者からみて、司馬遼太郎の作品で興味深いのは、合理性や競争という言葉が何度も出てくることである。

「まとめ支給」の行政的なメリットは、振込や資格確認の手間が少なくなることだ。

吉川洋の『人口と日本経済』・・・・・いくつかの問題がある。・・・・・現代のように、技術革新のスピードが速くなると、豊かであるはずの資本も陳腐化し、急速に価値が下がってしまう。・・・・・イノベーションを生むためには、社会の変化が必要だ。イノベーションを思いつく人が確率的に、たとえば1000人に1人だとしたら、人口が減れば思いつく人も減る。・・・・・そのためには教育投資をしなければならない。・・・・・最大の問題は教育だ。

専門論文や学術書を書くことは、研究者として当然のことだが、残念ながらその内容や意義が伝わるのは、専門家だけである。

2017年9月28日 (木)

吉川洋『人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長』中公新書

経済学という学問が確立された18世紀のヨーロッパは、人口爆発の時代でもあった。

先進国の経済成長を決めるのは、人口ではなくイノベーション・・・

人口にしても寿命にしても、それに大きな影響を与えるのは「1人当たり」の所得である。1人当たりの所得を上昇させるのは、「イノベーション」だ。

奈良時代の中央政府は、リアルタイムで日本の全人口を把握していた。

内藤湖南は、中国史の時代区分において「近代」は宋に始まるとしたが、・・・

古代ギリシアの哲学者プラトン、アリストテレスの著作に人口制限の必要が説かれている。

明治になってからも、日本政府は、過剰人口問題を解決するための一つの方法として、海外への移民を奨励してきた。

19世紀から20世紀にかけて、アイルランド、イタリア、ドイツなどヨーロッパから「新世界」であるアメリカに、人々が移住したことはよく知られている。船底の3等客室でそうした人々が不安と希望を胸にアメリカに渡っていく姿は、映画『タイタニック』にも描かれていた。

食料の供給は人口の増加に追いつかない。これこそが『人口論』の基本テーゼだ。

マルサスにとって生涯の論敵となったデイビッド・リカードは、まさに「自由貿易」がイギリスにもたらす利益を説いた。

資本主義のエンジンとも言える投資が不足すると、経済は不況に陥る。これが1936年に刊行された『一般理論』の結論である。

リカードとは反対に、マルサスは地主階級を擁護した。

工業には集積のメリットがある。・・・日本の工業化は太平洋側を中心に進められた。

1人当たりの所得水準が上がれば、子どもがたくさん生まれ、人口は増える。これがマルサスの基本命題だった。

新自由主義の立場をとる人は、市場における個人の選択こそが万事大切だと考え、一般に政府の果たすべき役割は小さいと主張する。政府は防衛や司法・警察など最小限のことをやっていればよく、小さければ小さいほどよい。

乳児死亡率の低下は平均寿命の延びに大きく貢献した。

戦前は戦後に比べてはるかに不平等社会だった。

19世紀初頭のヨーロッパにおける新思潮「ロマン主義」は、勃興しつつあった資本主義へのアンチ・テーゼとして基本的に「反経済」だった。

・・・・・『老子』は、言うまでもなく「反成長」、「反経済」である。

儒教は明らかに「プロ経済」なのである。

脳の発達した人間にとって娯楽・遊びが本質的な役割を果たすことは、名著『中世の秋』で知られるオランダの歴史学者ホイジンガが、『ホモ・ルーデンス』で指摘したとおりだ。

経済学を知っている人にイノベーションと言うと、もっぱらそれを経済のサプライ・サイド、供給側の現象だと考えている人が多い。経済の「実力」ともいえる「潜在成長率」という概念も、労働や資本が将来どれだけ伸びるかをもっぱらサプライ・サイドで積み上げていくのがスタンダードな手法だ。

多くの渡来人(帰化人)が進んだ大陸の文物をこの国にもたらしたことは、学校の歴史で習うとおりだ。

2017年9月18日 (月)

高橋洋一×ぐっちーさん『勇敢な日本経済論』講談社現代新書

ウォートン・スクールは、計量経済学が有名なところ。

アメリカ人って、最後は必ず「ディールしようぜ」と言うよね。取引しようというか、話し合おうというか。最終的にはディールで決まるんだから、最初はどんな球を投げてもいいんだよ。

トランプって大統領令が好きだよね。

ヒラリーに比べるとトランプの英語って、小学生が使うような言葉だから、日本人にも理解しやすい。

マクロ経済政策で見るべき指標はふたつしかない。GDPと失業率。

失業率が下がったとき、変化がもっとも鮮明に表れるのが新卒者の就職なんだ。

2017年9月 3日 (日)

大村大次郎『お金の流れで探る「世界の今」が驚くほどよくわかる現代権力史』KADOKAWA

イギリスはどうやってスペインをしのぐほどの強国になったのか? 簡単に言えば、〝国を挙げての海賊行為〟である。

現在の世界中の多くの中央銀行は、このイングランド銀行をモデルとしている。

アメリカの急成長は、イギリスの投資なくしてはあり得なかったのである。イギリスはアメリカという国の「株主」とさえいえる存在だったのだ。

アメリカは、第二次世界大戦後すぐに、ヨーロッパ諸国に対し、莫大な経済援助を行った。いわゆるマーシャル・プランである。

イギリスは、ユダヤ人のお金が欲しかったために、パレスチナをユダヤ人に与えるという約束をしてしまったのだ。

ユダヤ人が世界でもっとも多く住んでいる国は、イスラエルではない。アメリカなのである。

アメリカのユダヤ人団体がイスラエルに寄付金を送るときには、税金はかからない。

IMFとは、・・・・・アメリカが最大の出資国であり、アメリカを中心につくられた機関である。

現在、中国はアメリカ国債の最大の保有者である。

タックス・ヘイブンを実質的に運営してきたのは、実はイギリスなのである。

「貧しい」ということは、「伸びしろがまだまだ大きい」ということである。

2017年8月 2日 (水)

伊藤元重『経済大変動』PHPビジネス新書

モノのインターネットの広がりなどもあって、世界で動いているコンピューターサーバーで使われている電力の量は、日本の総電力利用量を超える規模だという。それだけの情報処理が行われているのだ。

安倍内閣が2020年までの目標とするGDP600兆円の達成は、賃金上昇の実現にかかっている。

国の財政の深刻さは、GDPに対する公的債務の割合で判断される。

少子高齢化が進むということは、選挙で投票する人の中でシニアの割合が増えるということだ。

日本の国債を持っているのはほとんどが日本人であるのだ。

デフレの時代は、価格破壊がビジネスの成功の秘訣であった。安い労働力を使いこなすことで、事業を拡大することができた。そうした時代はもう終わった。

なぜ多くの成功する小売業は地方から出てくるのか。

価格を下げていくのは、ある意味では簡単なことだ。徹底した効率を追求すればよいからだ。しかし下げた価格をまた上げるのは大変なことだ。顧客の納得を得る必要がある。

日本は主要国の中で突出して食料品の価格が高い。コメや肉や乳製品などが特に高い。

アマゾンはカテゴリーキラーのキラーと呼ばれる。品ぞろえと低価格で他の店を潰してきた大型量販店はカテゴリーキラーと呼ばれるが、・・・・・

2017年7月14日 (金)

東谷暁『経済学者の栄光と敗北 ケインズからクルーグマンまで14人の物語』朝日新書

1980年前後の英国におけるサッチャー政権とアメリカにおけるレーガン政権の誕生は、ケインズ政策の死亡通知だった。サッチャー政権はフリードマンのマネタリズムを採用し、レーガン政権もマネタリズムやサプライサイド経済学と呼ばれる反ケインズ経済学を重視した。

IT革命はサプライサイド経済学の成果であり、金融工学が支えていた住宅ブームはフリードマン以降のアメリカ金融経済学の勝利に他ならなかった。

マネタリスト(経済を金融の観点から見る傾向が強い経済学者たち)

サッチャーはフリードリッヒ・ハイエクの信奉者だったが、どういうわけかミルトン・フリードマンの「マネタリズム」を政策として採用し、それが現実にそぐわないことが分かると放棄してしまった。

スタグフレーションは、景気後退とインフレーションが一緒にやってくる現象

ケインズ経済学に対する批判は、アメリカのケインズ経済学がインフレと不況の同時進行をうまく説明できなくなったことから始まった。

2017年4月 1日 (土)

G.マルチネ『五つの共産主義(上)』岩波新書

イデオロギーもなしに、いかなる集団的な、大いなる行動もおこしうるとは考えられないからである。

マルクスによれば、すべての古い《国家の機構》は《破壊》され、新しい機構によってとって代わらなければならないが、この新しい機構も、やがて《死滅して》いくものである。

マルクスの見解によれば、熟練ないし《複雑》労働も単純労働の積み重ねでしかない。

《持ちこたえる》が、レーニンの主要なスローガンであった。

ソ連ではマルクス=レーニン主義原典の歴史的批判は、けっしておこなわれない。

2017年2月14日 (火)

塚崎公義『よくわかる日本経済入門』朝日新書

経済復興のために鉄や石炭といった重点産業の回復を最優先とする政策(傾斜生産方式)

小泉内閣が推進した不良債権処理にも、新古典派の考え方が反映されています。

プライムレートでは貸せない相手への貸出という意味で、サブプライム・ローンと呼びます。

核家族化が進んだのは、高度成長期に農村から都会に出てきた若者が、親と離れた都会で結婚する例が増えたからです。

消費者物価が安定している主因は、人件費が上がっていないことにあります。

デフレを解消するのは大変ですが、インフレを抑制するのは伝統的な財政金融政策によって比較的簡単に行えるからです。

農地は洪水防止機能も有していますから、・・・

原油は輸入の9割弱を中東に依存していますが、その多くはホルムズ海峡という細い海峡を通過します。

日銀が銀行に供給した金額をマネタリーベース、世の中に出回っている資金の量をマネーストック

景気を予測する際には、個人消費はあまり注目されません。

景気予測で最も重要なものは、輸出と公共投資と設備投資です。

ケインズは「不況期には穴を掘れ」と言っているわけです。

現在の景気がどうなっているかを知るための一番簡単な方法は、内閣府の月例経済報告の最初の部分を見ることです。

 

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