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法学

2017年4月 3日 (月)

鈴木邦男『憲法が危ない!』祥伝社

「憲法があって、人間があるのではない」。一人一人の人間がいて、その人々が自由に、平和に暮らせるように憲法があるのだ。

自分が愛国者だという自負の中には、ひとりの人間でありながら、他の人とは違うという思い上がりが、どこかに必ずある。

憲法改正をしようとしている政府自民党や右派の勢力は、憲法を作ってその憲法に合った国民を作ろうとしている。

日本会議の中心になっているのは、佛所護念会教団や神道政治連盟といった宗教団体なのだ。

国民が愛せるような国にするために努力するのが政治家の務めでしょう。

戦争という最悪の事態を想定して訓練している自衛隊だからこそ、躊躇なく活動することができるのだ。

国民投票というのはその時々の一時の熱気に左右されるからだ。

2017年3月30日 (木)

山口厚『刑法入門』岩波新書

外国では第一級殺人罪、第二級殺人罪、謀殺罪、故殺罪などと罰則が細分化されていることがあるのに対し、日本では殺人罪という犯罪類型が一つ置かれているにすぎません。

日本の刑事裁判の大半は、比較的軽微な罰金や科料で終わる略式手続で処理されているのです。

現在主流となっているのは、犯罪とは、私たちの生命や身体、そして自由、さらには財産など、私たちのかけがえのない「利益」を害する行為だという理解です。

現行刑法では、罪刑法定主義はとくに定められてはいません。

刑法では、一般に、罰則の「拡張解釈」は許されるが、「類推解釈」は許されないといわれています。

最高裁判所の判例には、国民に対して、どのような行為が禁止されているかということ、つまり、行為の規範を示す点で、事実上、制定法に似た意味があるのです。

「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則です。

犯罪の成立には故意を必要とするのが刑法の大原則

日本の刑法には、伝統的に人身に対する罪の刑が比較的軽く、財産に対する罪の刑が比較的重いという特色があり、・・・

犯罪成立が結局は否定されることを(犯罪成立の)「阻却」と呼んでいます。

犯罪は、違法性と責任という性質をそなえたものとして処罰されます。

2017年3月24日 (金)

内田貴『民法改正―契約のルールが百年ぶりに変わる』ちくま新書

2006年から施行された会社法は、商法から独立して単独の法律になりましたので、・・・

法律を「解釈」して、その条文の趣旨からすればこうなる、という細かなルールを作る作業が必要となります。

商法の一部をなしていた破産法、手形法、会社法、保険法がそれぞれ独立の法律となって分離して、・・・

民法は、この複雑な取引社会の現実を権利と義務という概念によって表現しようとします。

取引関係にはない人と人との間で損害賠償の請求ができることを認めているのが民法の不法行為法です。

下位のカテゴリーに共通する抽象的概念についての一般的規律をくくりだして頭に置く、という方式は、ドイツ民法の方式で、パンデクテン方式と呼ばれます。

フランス民法典は何よりフランス革命の産物であり、・・・

日本で債権法と呼ぶ領域は、外国では一般に債務法と呼ばれます。

特定商取引法は、もとの名称は訪問販売法で、・・・

素人っぽいけれどわかりやすい文章は、立法技術の伝統に抵触することが多く、・・・

過失というのは、債務者の行為態様に着目する概念です。

信用金庫は互助組織なので、商法上の「商人」ではない

商法の「商人」の概念がすでに時代に合わなくなっているのです。

2016年7月19日 (火)

阿川尚之『憲法で読むアメリカ史 <上>』PHP新書

最高裁の歴史上もっとも偉大な判事として知られるジョン・マーシャルである。

マーベリー対マディソン事件・・・・・この事件の判決は、憲法の講義で決まってまっさきに取り上げられることで知られている。

司法に与えられたこの強い権限は、戦後アメリカ占領軍によって日本国憲法のなかにも導入された。憲法81条の法令審査権の規定がそれである。

『アンクル・トムの小屋』・・・・・ストウ夫人は、実際には南部の奴隷の生活について何も知らなかった。

アブラハム・リンカーンの好敵手として知られるスティーヴン・ダグラス上院議員

2016年5月17日 (火)

渡辺洋三『法というものの考え方』岩波新書

選挙運動は、前の選挙が終ったときから始まっている、というのもすでに常識である。

法の支配は、権力者の意思のうえに法をおく。

権利はつねに行使するこによってのみ守られるものである

「権利の社会化」すなわち「公益優先」の思想は、かつて容易にファシズムや全体主義へとみちをひらくものであった。

法とは、結局のところ、解釈という操作をつうじて「これが法だ」といわれたところのものである。

立法の段階では、法規のことばの意味の確定が必要であるといっても、その確定は一般的確定にとどまるのであって、個別的確定ではない。立法により一般的に確定された意味を、個々の具体的事実に即して個別的に確定してゆく作業が、法の解釈・適用といわれる。

裁判所は、この意味で、解釈決定機関なのである。

法とは、とりもなおさず、裁判所がこれが法だとしたところのものである、という規定には、重要な真実がある、といわねばならない。

2016年5月14日 (土)

末川博『法と自由』岩波新書

国家は法人であって天皇はその機関であるということを美濃部達吉などが学問的に説かれていた。

学問というものは常識を是正するところに値打ちがあるのだが、・・・

日本国憲法に保障されている基本的人権を守りぬくために闘うことは、まさに日本国民の義務であるといえるであろう。

真実をとらえる科学の方法は、ポアンカレの説くように、観測と実験とによるほかはないであろう。

かつての国家機関の専横を防止して国民の自由を確保するための政治的組織原理としていわゆる三権分立が強調されるに至ったことを思いあわせれば、・・・

正義のための学問、それが法学である。

立法と司法と行政と。これらを三権分立といって分けている建て前からいえば、立法がよくなければ、司法も行政もよくなりようがないのである。

2016年5月11日 (水)

樋口陽一『比較のなかの日本国憲法』岩波新書

「国体」とは、治安維持法で極刑の制裁をもって保護された法益であり、明確な法的概念―だったはずである。

ノモス=法

東西の二超大国による世界分割のヤルタ体制

憲法とは、いってみれば一国の政治というゲームの基本ルールである。

79年7月3日の連邦議会では、ナチスの犯罪を永久に訴追できるようにするために、すべての殺人犯罪についての公訴時効を廃止する刑法改正案が可決された。

日本国憲法は、憲法とはあくまで国民の側が国家に対して注文をつけるためのものであり、「憲法をまもる」ことは、本質的に、国家の権力機構を構成する公務員に対して国民の側から要求すべきであってその逆ではない、という古典的立憲主義の見地を、あえて維持しているのである。

近代立憲主義の確立段階でいわれる自由とは、国家からの自由であり、私人間でいとなまれる社会関係への国家の立入禁止をつらぬくことを内容とする。

国があって村があるのではありませんよ。人が住み、村が生まれて、それから国ができたのです。

色川大吉氏によってほり起こされた五日市の農民たちの憲法草案が、・・・

2016年5月 6日 (金)

関口泰『国民の憲法』岩波新書

君主国が民主国になったのは、憲法改正によってはじめてそうなったのではなくて、敗戦の結果、天皇とその政府が、占領軍の最高司令官の権力の下におかれ、国民の自由に表明した意思に従い、その政府を樹立することを、降伏条件として受諾した時に決まったのである。

ただ日本国民としては、自由獲得の闘いを、その歴史経験の上にあまりもっていないので、過去の試練に堪えて、自由を守ったという、はっきりした記憶も浮ばず、自覚ももたないので、欧米人がもつであろうところの権利と自由尊重の感情がわかない恨みがある。

日本国民は、日本国憲法を確定したので自分であることを、まず自覚しなければならない。

憲法がいっているのは、政府の決意ではなくて、日本国民の決意なのだから、・・・

間接民主政治では、国民に主権があるといいながら、国民自身のなすところはただ議員を選挙するだけで、あとは議会万能で国民は被治者になってしまう。

戦争前の日本軍隊は、明治維新後に、その様式と装備をヨーロッパから入れたが、精神は七百年の武門政治と三百年の徳川封建制に養われた武士の伝統の上に、二千六百年の神話を加え、明治天皇の個性を中心に作り上げられたものである。

2015年11月16日 (月)

森炎『名作裁判 あの犯人をどう裁く?』ポプラ新書

現在の日本の死刑適用の基準は、大まかに言うと、被害者の数によって決まっています。つまり、「死刑になるのは三人以上殺害した場合で、二人殺害では死刑になる場合とならない場合がケースごとに判断され、一人殺害では原則的には死刑にはならない」といった大枠があります。

刑事裁判というのは、検察側・弁護側のどちらが正しいのかを判断するものではありません。あくまで、検察側の立証が十分かどうかを判断するものです。

日本の現在の裁判では、一人殺害で死刑となることがあるのは、身代金目的誘拐殺人、保険金目的殺人、強盗殺人の3種に、ほぼ限られています。

2015年10月31日 (土)

青木英五郎『日本の刑事裁判-冤罪を生む構造-』岩波新書

ある国民がもつ文化の性格は、その国の刑事裁判のあり方によって、おおよそは判断することができる(シェーファー)。

吉田巌窟王の事件

戦後の冤罪事件でも、拷問の行われた事例は少なくない。

ミランダ判決では、被疑者が警察官に弁護人の依頼を要求し、警察官の取調べに弁護人の立会いを求めた場合には、その要求に応じなければならないものとしている。

ダグラス対アラバマ事件

現在の刑事訴訟法は、戦前のドイツ法系の刑事訴訟法と、戦後の英米法系の刑事訴訟法との二重構造をもっている。

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