橋爪大三郎『ふしぎな社会』ちくま文庫
バートランド・ラッセルとか、もっと最近の哲学者とかが、ああだこうだと議論しても、名詞とは何なのか、一向に決着がついていません。
社会について考えるのは、だから、言語について考えることを抜きにして、何にも考えたことにはならないと、私は思います。
文字は最初、税を集めるのに便利で、政府が使ったものといいます。
いちばん大きな国は、戦争をしないのに、ほかの国に言うことを聞かせる力を持ちます。これを、覇権といいます。
アメリカにはキリスト教徒が多くて、契約を重視し、ものごとを文書のかたちではっきりしておく習慣があったことも、・・・・・
世の中の大部分の人びとが、ちょっとお金が足りないなと思って、仕方なしに働いてるという状態から、あなたはものすごく利益を得ているのです。
ギャンブルの期待値は、ゼロ以下です。平均すれば、誰も儲からないようにできています。
社会インフラは、道路や港湾のようなコンクリートのかたまりではなくて、人びとの勤勉や合理的な行動様式を育てることなのです。
社会主義は、不平等がなるべくないほうがよい、と考えますが、私有財産を否定すべきだ、とまでは言いません。
キリスト教も、人間は死なないと考えます。
仏教は実は、神に感心がありません。仏教は、人間に関心がある。
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